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子どもが敏感肌。食事で気を付けたいこととは?

アトピー とは診断されていませんが敏感肌で、年中肌荒れしているのですが、食事の面で何か改善できることはありますか?今、気を付けているのは、なるべく添加物と砂糖をとらないようにしています。
(5歳1ヵ月・女児)

A

皮膚の健康に関わる栄養素を意識して取り入れてみて

いつも肌荒れしているお子さんのために、食事の面でも気をつけているのは素晴らしいことですね。アトピーと診断されていなくても、皮膚が荒れている状態ならば予防に努めていくことが大切です。少しでも改善していけるよう、食事面からできることをお伝えしますね。

まず添加物については、主に食品の加工や保存のために使われていて人体へのリスクが低いものなので、摂り過ぎなければ過敏に排除しなくても良いと思いますよ。ただし単体では安全であっても、何種類も同時に体へ取り入れた時のリスクまでは不明なものが多いようです。何種類もの添加物が含まれているものはなるべく避けるようにすると安心ですね。(選択肢が少なかったり、お子さんの食べられるものが少なかったりする場合は、無理をしないでくださいね)

 

また、砂糖は精製されたものよりも、

  • ミネラル分を多く含むてんさい糖や黒糖
  • 甘酒やはちみつ(※甘酒はノンアルコールのものを。はちみつは1 歳未満の乳児には与えないでくださいね)
  • 果物や食材由来の自然な甘味

と取り入れると良いと思います。レトルトや総菜などの市販品は基本的にしっかりと味付けをするため、砂糖が多く使われているので、これらを選ぶ時はなるべく砂糖が使われていないものにするといいですよ。

この他に気をつけてほしいことは、次のような栄養素を多く含む食材( 肉・魚介類・卵・乳製品・豆類・海藻・きのこ類・穀類・野菜・ナッツ類)をバランスよく摂り入れることです。

  • たんぱく質:皮膚を作る材料となる
  • 鉄:細胞に酸素を届ける/不足すると新陳代謝が低下する
  • 亜鉛:皮膚の新陳代謝に関わる/不足すると皮膚炎になる
  • ビタミンA:不足すると皮膚が乾燥する
  • ビタミンB2:皮膚の再生に関わる/不足すると皮膚炎になる
  • ビタミンB6:たんぱく質の代謝を助ける、皮膚の抵抗力を高める/不足すると皮膚炎になる
  • ナイアシン:たんぱく質の代謝を助ける
  • ビオチン:皮膚の健康維持に関わる/不足すると皮膚炎になる

こうしてみると、皮膚の健康には多くの栄養素が影響していることがわかりますね。普段の食生活で偏りがないかを見直すことも大切だと思います。これらの中には熱に弱かったり水に溶け出しやすいものもあるので、調理の時には

  • 加工食品よりも新鮮な食材を使う
  • 加熱のし過ぎを防ぐ
  • 油脂の摂り過ぎに気をつける(油が酸化すると炎症の原因になる可能性があります)
  • 具だくさんのみそ汁にする

といったことに気を付けてみると良いですね。さらに、お子さんが便秘がちであれば食物繊維を多く含む豆類・きのこ類・いも類・穀類・野菜を意識して増やすこともおすすめします。腸内環境が整うことで便秘が解消するだけでなく、体に不要な老廃物などが出せるようになると、全身の新陳代謝も高まると言われていますよ。(※新陳代謝=古い細胞と新しい細胞が入れ替わる働きのこと)皮膚の細胞は約1ヵ月かけて全身で入れ替わっていきます。ぜひ、今の食生活で不足しているものがあれば、摂り入れてみてくださいね。

 

※今回は、【管理栄養士】が回答しました。