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最初のうちは、お弁当に食べられるものだけを入れてもOK。
以前はよく食べていたということですが、成長と共に口の中の感覚が変わってきて、食感の違いに敏感になってきたのかもしれませんね。
今食べられる食事を見ていると、軟らかいものを好んでいるように感じました。まずは、普段食べている時にお子さんがよく噛めているか、確認してみることをおすすめします。歯の生え方、舌・あごの動かし方によっては、よく噛んで細かくすることができず、食べられるものが偏ってしまうことが考えられます。
現在の月齢では一般的に“幼児食”の段階ですが、“完了食”や離乳食の“後期食”くらいまでやわらかさを戻してみるのも一つの方法です。幼児食に至るまでに、細かく噛んで(すり潰して)飲み込む、といったプロセスをクリアできずに進めてしまうと、口の中や食べ方に合っていない食事を与えることになります。それによって食べにくいと感じる食材が増え、好き嫌いに表れることがあるのです。その場合は何歳であろうと前の食事の段階に戻してOK。
<やわらかさの目安>
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- 完了食であれば、歯茎で潰せる硬さ(バナナの食感くらい)
- 後期食であれば、歯茎で噛める硬さ(肉団子やゆで卵の白身の食感くらい)
毎食ではなく、時々取り入れながらトレーニングするくらいでもいいと思います。親子とも心と時間に余裕があるときに試してくださいね。もし一口当たりの噛む回数が少なければ「モグモグ、モグモグ・・・」といった感じで、お子さんが口に食材を入れてから声かけをしてみましょう。10回くらいモグモグと口を動かせたら、「お口の中の食べ物はどんなふうになったかな?ドロドロになったら、ゴックンしてみようね。」と言って、飲み込むタイミングを伝えてあげてくださいね。
またお弁当の中身ですが、今は食べられる唐揚げとポテトだけでもいいと思います。
幼稚園でほかのお子さんのお弁当を見て、自分のとの違いに気づき、「違うものも入れてほしい」と言ってくるかもしれません。そうなった時に、「今は茶色と黄色が入っているね。今度は、何色を入れたらいいかな?」と聞いてみるといいでしょう。
食べたいもの(特定の料理)ではなく、色を尋ねることで、「じゃあ、〇色の食べ物は、□□□と△△△と○○○があるけど、どれにしようか?」と食べてほしいものの中から選ばせることができる可能性がありますよ。
その食材をすぐに食べるようになるのは難しいかもしれませんが、自分で選んだから食べてみよう、というきっかけを作ることはできます。そしてお弁当を「完食できた」という達成感を得ることで、食べることに対する自信や意欲を高めてあげることができます。
苦手なものをわざわざお弁当に入れようとはせず、お子さんが選んだ食材(興味のあるもの)を少しずつ増やしてあげるように考えてみてくださいね。
そして、せっかくお弁当に入れるのですから、食材を買うところや切ったり焼いたりと調理するところも、お子さんに見せたり参加させたりしてあげると、より興味を高めることができますよ。
※今回は、【管理栄養士】が回答しました。