Q

好き嫌いが多く、何をあげればいいかわかりません

息子が嫌いなものが多く、全然ごはんを食べてくれません。
卵、野菜、魚、みそ汁の中のお野菜も食べてくれず、毎日何をあげて育てていけばいいのかわりません。
好きな食べ物は揚げ物、お肉、じゃがいも、かぼちゃ、納豆のみです。野菜が入っていると、ハンバーグやカレーすら食べてくれません。
(1歳・男児)

A

揚げ物を活用したり、食材へ興味を持たせることから始めてみて。

1歳ぐらいの年齢ですと、一時的にこれまで食べていたものを拒否することがあります。

子どもたちが野菜を嫌がる理由として、次のようなことが挙げられます。

  • 苦味や辛味などがある
  • 食感が気に入らない(ヌルヌル、ベチャベチャ、ザクザクなど)
  • 見た目の色に抵抗がある
  • 匂いやクセがある

これらは本能的に安全な食べ物かどうかを判断するポイントでもあり、離乳食を食べていた頃(食べることに慣れる時期)に比べ、心身の成長とともにその感覚が強くなってきたとも捉えられます。
そのため、大人が全く気にならないようなことでも、わずかな違いを感じ取ることで「これは食べたくない(安全じゃないかも?)」と感じ、好き嫌いに繋がることがあります。
対策としては、お子さんが好む揚げ物料理にしてあげると、食材に含まれる苦味や辛味、香りなどの成分を軽減させることができ、食べやすくなるのではないでしょうか。(揚げ油は使いまわして香りが悪くなったものや変色したものは酸化していて、消化に負担をかけるので気を付けましょう!作ったあとも、できるだけ早めに食べきるようにしましょう!)

 

揚げ物料理は油をたくさん吸ってしまい、カロリー面が心配になるかもしれませんが、衣を小麦粉から米粉や片栗粉へ変えるだけで、油を吸う量を抑えることができますよ。ちなみに、素揚げ(衣を付けないで揚げる)が一番油を吸いにくく、次いで、から揚げ→天ぷら→フライの順で、カロリーが高くなります。つまり、衣が付くほど、油を吸いやすくなるということですね。
加えて、食材を小さく切ってから揚げるよりも、大きめのまま揚げてから切った方が、油の吸う量を減らすことができますよ。(例:じゃがいもを丸ごと揚げた場合と細い千切りで揚げた場合だと、約10倍も差が出ます!)

 

カロリーの話に触れましたが、食べてくれるからと揚げ物ばかりを食卓に並べてしまうと、成長のために必要な糖質やたんぱく質を十分に摂る前に満腹になってしまったり、栄養バランスの崩れから肥満になってしまうことも考えられます。全ての食事を揚げ物中心にするのではなく、揚げ物は1日1回くらいまでとし、さまざまな食材を使って変化も楽しませてあげるようにするといいですね。お子さんが好きなカレーにも、煮込んだ野菜ではなく揚げた野菜をトッピングしてあげると、見た目も変わり喜んでくれるかもしれません。

 

かぼちゃと納豆を食べてくれるのであれば、野菜に近い栄養素も含まれている食材ですので、これらは毎日食卓に並べてあげるようにするといいですね。ちゃんと食べられるものがありますので、心配したり焦る必要はありません。
食卓に出す前の食材にも触れられるよう、一緒に買い物をして野菜を選びながら野菜について話をしてあげたり、野菜が登場する絵本を読み聞かせたり、直売所や畑へ足を運ぶなど、食材に興味を持たせることも続けてみましょう。食べ物への意識(見方)が変われば、自分から食べるようになってくるはずですよ。

 

こちらのご相談への回答でも、野菜を食べてくれるための工夫を紹介していますので、参考にしてみてくださいね。

 

※今回は、【管理栄養士】が回答しました。