Q

玄米を食べさせると便秘になりやすい?

現在、玄米100%のお米を食べさせているのですが消化の面等で影響はあるのでしょうか。また排便が硬くなったりの影響もあるのかご教授願いします。

(3歳9ヵ月・女児)

A

お子さんの様子に問題が見られなければOK。+αの食材も取り入れると◎

玄米はミネラル・ビタミン・食物繊維などの栄養価が高いので、成長期のお子さんに食べさせたい、という相談をよく受けます。
ですが、栄養面でのメリットがある反面、消化に負担をかける、便秘の原因になるといったデメリットも知っておいてくださいね。

 

1.お子さんに食べさせる時のポイント
個人差がありますが、目安としてはおおよそ3歳以降。奥歯でしっかりと噛んで食べられるようになっていれば大丈夫だと思います。さらに、消化機能が弱くないことも大切なポイントです!

下痢をしやすい体質の場合、消化に負担がかかり栄養の吸収能力が落ちてしまうため、玄米はおすすめしません。代わりに発芽玄米や分づき米(ぶづきまい)にした方が良いでしょう。

 

2.食物繊維の種類とそのバランス
一般的にはたくさん摂った方が良いと言われている食物繊維。種類の違いを知り、それぞれをバランス良く摂るようにしてくださいね。

水に溶けない「不溶性食物繊維」は便のかさを増し、腸を刺激して便を送り出す働きを高めてくれます。水に溶ける「水溶性食物繊維」は水分を含んで便をやわらかくし、腸内細菌のエサとなって排便しやすい環境をととのえてくれます。
これらのバランスがうまく取れていないと、腸はうまく機能せず便秘や下痢をしやすくなります。

不溶性:水溶性=2:1くらいが、腸内環境を調えるのにベストとされていますが、玄米に含まれている食物繊維は、不溶性:水溶性=3~6:1の割合で不溶性食物繊維が多く、理想的なバランスとは言えません。玄米を食べる時は、大麦・里芋・海藻・果物(ドライフルーツ含む)などの水溶性食物繊維も積極的に摂るようにしましょう。

なお、体調が優れない時に玄米を食べると、一時的に消化不良を起こしたり、体調悪化に繋がることがあります。いつもより元気がない時や病気にかかった時には、白米に替えるなど臨機応変にしてくださいね。

玄米を食べる時はひと口30回以上を目標に、よく噛んで細かく砕いてから飲み込むことが基本です!あまり噛まずに飲み込むと、消化不良により下痢や便秘になったり、不機嫌になったりとお子さんの様子に変化が見られることもあります。そういった点も確認しながら玄米食を進めるようにしてみてくだいね。

 

今回は、【管理栄養士】が回答しました。

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