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食べさせることよりも、遊びの延長で料理に興味を持たせるようにしてみては?
思うように食べてもらえないと、食事の時間も毎日つらいですよね。私も「せっかく作ったのに食べてもらえない」という経験をしたことがあるので、お気持ちは痛いほど分かります。もしかして食事以外でも、嫌がることが増えたりしていませんか。2歳前後は心身ともに大きな変化が現れやすい時期です。食べるものも「自分で決めたい」という、自我の芽生えが見られているのかもしれないですね。
そして、それまで出されるものをよく食べていたのであればなおさら、お子さんの変化にとても悩んでいるのではないでしょうか。そのような状況で一番大切にしてほしいことは、お母さん自身が【無理をしないこと】です。
・食事に集中できず、遊んでしまう
・好きなものしか食べない
・食べムラがある
・自分で食べようとしない
・お菓子ばかり食べたがる
自我の芽生えとともに、これらの行動がよく見られるようになりますが、今はこういう時期だから仕方ないと割り切って考えてみましょう。そして、余裕がある時には以下の方法を試してみてくださいね。
1.おいしそうに食べる姿を見せる
ご自身が好きな料理でOKです。もしできたら、お子さんと一緒に食べられる味付けや食材のものを選ぶと◎。大人と同じものを食べたがるお子さんもいるので、興味を持ってくれたら「一口だけ味見する?」と伝えながら、あげてみてくださいね。(濃い味のものにはくれぐれもご注意を!)
2.お手伝いをしてもらう
お子さんと一緒に買い物へ行って食材を選んでもらったり、洗う・ちぎる・混ぜるといった簡単な作業をやってもらいましょう。自分が関わったことでできあがった料理に、興味を持ちやすくなると思いますよ。(家庭菜園でお世話してもらうのもOK)
3.味見係をお願いする
落ち着いてお手伝いするのが難しい時は、仕上げの味見をお願いしてみるのもいいですよ。「今日はいつもよりおいしくできたから、一緒に味見してくれる?」「どんな味がするか当てっこしてみない?」といった声掛けをしてみると、遊び感覚でのってくれるかもしれません。
いずれの方法も、食べさせることではなく料理に興味を持ってもらうことが目的です。なので実際に食べなかったとしても大丈夫。これらを積み重ねていくことで、料理ができるまでの過程や食べることの楽しさを感じてもらいましょう。きっと「食べるだけの時間」という印象が変わってくるはずです。
それでも遊び食べを始めてしまう時は、集中力が切れている状態なのですぐに切り上げてOK!遊びと食事は切り離してあげてくださいね。
今は食事ができあがるまでを一緒に楽しんで、気が向いて食べてくれたらラッキーというくらいの気持ちで向き合うことをおすすめします。お子さんの体が、今はそこまでエネルギーを必要としていないということも考えられます。ぐんと成長するタイミングで一気に食べる量が増える子もれば、変わらず食が細いままのことも。それも個性のうちのひとつ、と捉えてみてくださいね。
現在、おやつは与えていないとのことですが、おやつのタイミングでおにぎりやうどんなどの主食を出してみるのもいいと思います。(何でも食べてくれるのであれば、チャンスかも?)
そのせいで食事が食べられなくなることが心配であれば、先に食事の一部を食べたということにして、食事の時間には汁物やおかずだけを出してあげれば、バランスは問題ありません。【分食】という考え方で取り入れれば、結果的に食べる量が増える可能性もありますよ!
もしおやつの後に食事を食べなかったとしたら、その子にとってはその日の食事のタイミングが、おやつの時間だったのかもしれません。食事の時間を見直してみる機会と捉えてみてはいかがでしょうか。
いろいろとお伝えしましたが、食べられる食材を見てみると、そもそも噛む力が不十分でやわらかい加工肉くらいしか噛み切れないことも考えられます。一般的な2歳児向けの調理ではなく、完了食期くらいの、指でつまんで潰れるくらいのかたさに調整すると、食べられるものが増えるかもしれませんね。また単調な味付けが続いてしまうことを避けるため、昆布やかつおぶしといった“だし”の食材を変えてみたり、ポタージュの味付けにしょうゆやみそをを少し加えるなど、味に変化をつけてみるといいですよ。
いずれも、ご自身で負担に感じるものであれば無理に取り入れなくてもOK!いいなと思うものから、気軽に試してみてくださいね。
※今回は、【管理栄養士 】が回答しました。