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好きなものと苦手なものが分かるようになるのは成長の証しです
1~2歳ぐらいでは、ほとんどの子どもに食べ物の好き嫌いが見られます。今回のお悩みのケースも、珍しいものではなく、きっと同じ悩みを抱えたお母さんは多いと思います。
急に始まった子どもの好き嫌いに戸惑うことかと思いますが、これは立派な成長の証しです。
好きなものと苦手なものが分かるようになってきているのです。
さらには細かく刻まれたお野菜まで見つけるくらい、敏感に見て、舌で感じ取ることができるようになっているのです。すごい成長ですよ。
ただ、今回のように苦手な野菜を細かく切って分からないように食べさせる方法を試される方も多いですが、“もしかしてこの料理にもあのお野菜が使われているのでは?”なんて警戒させてしまっては、その野菜を好きになってもらう道のりが遠くなってしまいます。
なんとか食べさせたいとこちらが試行錯誤すればするほど、子どもも絶対に食べないんだ!という気持ちになりがちです。おもしろいものです。
まずは、この時期の好き嫌いは成長の証しだと理解し、今嫌いなものは嫌いと認めてあげましょう。あとは、無理やりなんとか食べさせようとするでもなく、かといって食卓に緑の野菜を並べないようにするのでもなく、これまで通りあまり意識せずバランスのよい食事を作りましょう。
同じように食事を盛り付けたとき、緑の野菜を見つけて『いやだ!』と言ったら『この緑のお野菜、なんて名前か知ってる?』『○○ちゃんは○○が苦手なんだよね。入っていることによく気が付いたね。』『どんなところが苦手かな?』なんて言いながら、『でもね、こうやって食べると美味しいよ』と、大人が美味しそうに食べるようすを見せます。おそらくすぐには食べたがらないと思いますが、何度も食卓に並ぶうちに『一口だけ食べてみたら?』の反応に答えてくれるときがくると思います。
一口食べられたら『苦手だったけど食べられたね!』『おいしいね!』と、いっぱいほめてあげてください。
今は一番“緑のお野菜好きじゃない!”を主張したいのでしょう。嫌がるものを無理やりに食べさせたところで、きっと“嫌い”が“好き”にはなりません。
だんだんと少し頑張って食べてみる、ということができるようになってきますから、そのときに食べる楽しさや美味しさを伝えてあげられることが、苦手克服につながります。
大丈夫です。きっと少しずつ緑のお野菜も食べられるようになってきますよ。