偏食の理由のひとつは”感覚の過敏さ“

作業療法士に続き、臨床心理士による「感覚面」についてのコラムがスタートします。連載5回シリーズの1回目は、管理栄養士とは異なる視点から「偏食の理由」について紹介します。

食事が嫌にならない程度に取り入れる

では、実際に食べにくいと感じる食材を、どのように食事の中に取り入れていけばいいのでしょうか。まず、大事な視点としては、食べることに苦痛を伴う食材には、なかなか挑戦しようという気持ちになりにくい、ということです。そのため週に1回、1食程度から挑戦する機会を設ける等、食事が嫌にならない程度に取り入れていくことをおススメします。子どもは嫌な事柄を何度も求められてしまうと、食事自体が煩わしいものと感じてしまいがちですし、お母さん自身も、せっかく工夫して作ったのに食べてくれないとストレスに感じてしまうこともあるかと思います。したがって、体重が減ってしまっている等、成長面での問題がないようであれば、特定の食材を食べさせようと頑張り過ぎなくてもよい、という視点を持ってみるのも1つです。

 

 

食べさせることを目標にし過ぎないことも大切

もし、栄養面が気がかりならば代替となる食材を考えてみるのもいいですね。例えば、なかなか野菜を食べられないお子さんであれば、野菜ジュース(はじめは無果汁からがおすすめです)を与えてみてもいいかもしれません。もし野菜ジュースのザラザラ感が苦手なようであれば製氷皿で凍らせてシャーベット状にして食べさせてみる、等、代替となる食材を考えられると工夫の幅も広がってきます。

合わせて大事なこととして、家ではどれだけ工夫しても食べてくれなかった食材でも、保育園や小学校の給食等、外の場面では集団意識が働いて食べられたり、仲の良いお友達が食べているのにつられて食べられてしまう、なんてこともよくあります。そういった外の環境の影響を受けることも考慮しながら、ご家庭の中では食べない物を食べさせることを目標にしすぎないことも大切です。

 

大人であっても食べて気持ち悪いと感じたり、痛みを感じる食材はできることならば避けたいですよね。でも、大人は必要に応じて我慢して食べることもできますが、感覚がまだ未熟な子どもたちには大人と同じように我慢することは難しいものです。偏食のお子さんの中には、単に“わがまま”で食べないのではなく、苦痛とも言える感覚の過敏さをお持ちのお子さんもいらっしゃる、という視点を持ちながら、食べられたらラッキー!くらいの気持ちで苦手な食材を見えないように混ぜ込んでみたり、代替食材を使う等、工夫を取り入れていけるといいですね。

 

お子さんの偏食を心配するお母さんは大変多く、栄養相談室にもたくさんの質問が寄せられています。
一方で、HAPIKUのサポータさんからは「こんな方法で子どもの好き嫌いを克服しました」というコラムを頂戴しています。お母さんが実践した数々のレポートは必見ですので、参考にしてみてください。

 

 

連載企画第2回目は、『食事だって学びの場★発見と体験の連続!』です。

 

※今回は、一般社団法人ぽけっとの【臨床心理士】が執筆しました。

 


 

一般社団法人ぽけっと

corporate009_img012017年2月設立。児童発達支援・放課後等デイサービス事業『発達支援ルームぽけっと』や園や学校の先生方を支援する研修・巡回事業等のサービスを提供しています。
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