Q

半熟卵・生卵は何歳から大丈夫?

半熟目玉焼きはいつから与えていいですか?
(2歳・男児)

A

3歳までは十分に加熱してくださいね

加熱が不十分な卵(半熟卵・生卵)を食べさせる場合は、食物アレルギー食中毒についての注意が必要です。

 

加熱した卵を食べて大丈夫だからといって、加熱が十分ではない状態(半熟卵・生卵)で食べることで卵アレルギーを引き起こす場合があります。これは、加熱した卵は卵アレルギーの主な原因といわれるたんぱく質(オボムコイド)が、加熱によってアレルギーを引き起こす力が弱められているからです。消化器官が完成するといわれる10歳頃までは、半熟卵や生卵を初めて食べさせる場合は、卵アレルギーに注意してくださいね。

またあまり知られていませんが、マヨネーズ・アイスクリーム・カスタードクリーム・マシュマロなどのように加熱が十分されていない卵を含んでいる食品もあるため、それらを初めて食べさせる場合もその後の体調の確認を忘れないようにしてください。

 

食中毒については、2019年に作成された厚生労働省の資料(外食事業者のための衛生管理計画作成の手引き)に「2歳以下の乳幼児は生卵を避ける」という記載があります。これは、特に鶏卵を介して起きるサルモネラ菌の食中毒を予防するという意味合いがあります。

サルモネラ菌は、成人でも体調不良の時や大量に体内に取り込んでしまった場合は、嘔吐・腹痛・下痢・発熱を起こし、重症化すると命に関わるほどの食中毒を引き起こす危険性を持っています。そして、重症化しやすいのは免疫力が弱い乳幼児や高齢者とされています。ですが、菌自体は熱に弱いため、卵の中心温度を75℃で1分以上加熱すれば安全性を高めることができるので、普段から加熱して調理していれば問題ありません。

他にも、買ってきた卵はすぐに冷蔵庫(10℃以下で保存)へ移す、できれば冷蔵庫内の奥(温度変化が小さい場所)に入れる、調理直前に卵を割る、なども菌の増殖を抑えるために有効な方法です。

 

これらのことから、免疫力が高くなってくるとされる3歳までは、十分に火が通った状態(白身も黄身も固まった状態)で卵を食べさせてあげると安心ですね。

※今回は【管理栄養士】が回答いたしました。

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