Q

乳酸菌飲料は牛乳アレルギーでも飲んで大丈夫でしょうか?

息子が牛乳アレルギーです。
乳酸菌は牛乳とは違うと聞いたことがありますが、飲ませても問題ないのか気になっています。他にも「乳化剤」や「乳糖」は「乳」が付くけど大丈夫なのかも知りたいです。
(2歳・男児)

A

牛乳タンパク質が含まれているのは注意が必要です

私の娘も1歳のときに卵と乳のアレルギーがありました。それ以来、原材料表示を確かめるようになって改めて「乳」とつくまぎらわしい食品表示が多いと実感したことを思い出します。
「たぶん大丈夫だったように思う・・」と思っても、やはり名前に「乳」とついていたら心配になりますよね。

 

牛乳アレルギーの場合の、アレルギー物質の食品表示を読むときの注意

乳糖 乳糖には牛乳タンパク質が混入しているため、特定加工食品に指定されており、食品表示欄に表示されます。ただし、乳糖の使用料が少ない場合には食べられることが多いので、主治医に相談しましょう。
ホエイ、カゼイン 牛乳タンパク質が含まれているので、注意が必要です。ホエイパウダー、カゼインナトリウムなど表示にはいろいろありますが、「〇〇(乳製品)」と表示されます。
乳化剤 「乳」という文字が入りますが、卵黄、大豆、牛脂などから作られているので、牛乳アレルギーの原因にはなりません。
乳酸カルシウム、
乳酸ナトリウム
「乳」という文字が入りますが、化学物質であり、牛乳アレルギーの原因にはなりません。
カカオバター 「バター」という文字がありますが、牛乳から作られたものではありませんので、牛乳アレルギーの原因にはなりません。
牛以外の動物の「乳」 牛以外の動物の乳(山羊乳、めん羊乳など)は、食品表示の対象外です。山羊乳は牛乳とタンパク質がよく似ているといわれており、山羊乳を含む食品を食べると症状を起こすおそれがありますので、主治医と相談しましょう。

 出典:独立行政法人 環境再生保全機構
ぜん息予防のための よくわかる食物アレルギー対応ガイドブック2014より抜粋

 

ご心配されている「乳酸菌飲料」については、“乳酸菌”自体は牛乳アレルギーの原因にはなりませんが、乳製品で牛乳タンパク質が含まれているので、注意が必要ですね。
「乳化剤」はその名の通り、乳化させるための添加物です。水と油のように通常では混ざりにくいものを乳化させるために使いますが、牛乳とは関係ないのでアレルギーの原因にはなりません。
「乳糖」は食べられることが多いので、かかりつけの先生に相談してみるとよいでしょう。

 

「乳」という文字の有無だけでは一概に食べられるかどうかを判断するのが難しいことが分かりますね。
覚えるまでは表示を見ながら迷うこともあるかと思いますが、言葉の意味が分かってくれば頭に入りやすいかと思います。
アレルギー対応は、頭を悩ませることも多いですが、食について学べるいい機会です。
食物アレルギーは成長とともに症状が落ち着いてくるケースが多いので、定期的に検査を受けながら上手に付き合っていきたいですね。