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離乳食が進みません

離乳食初期のころからなかなか食べたがらず、味つけをするようになってなんとか食べてくれるようになりました。少しずつ段階を上げていますが、つかみ食べをしないこともあり、かじりとる練習ができません。また、お菓子やパンなどパサパサしたものは食べず、離乳食も少しでもざらっとするものや少し固いものはべーっと吐き出してしまいます。食べられるものは、ごはん、うどんやパスタなどの麺類、豆腐です。麺類も具材が入っていると絶対に食べません。お菓子は食べませんが、ヨーグルトやプリンは好んで食べます。動くことが好きなようで、ぐずってごはんを食べることが難しいときもあります。ごはんの量が足りていないせいか、1歳過ぎてから便秘で通院している状況です。離乳食を進めるにはどうしたらよいでしょうか。
(1歳4か月・男児)

A

食べたい気持ちを育てていくためにも、まずはマッサージで体を育てていきましょう。

離乳食初期から食べたがらないことから、もともと食べることへの興味が薄い印象を受けます。動くことが好きであっても、お腹が空いて食べるという気持ちになりにくいようですので、現状では体重が成長曲線を下回っていないようでしたら、食べられるものを食べさせるような形でも問題ないかと思います。

 

パサついていたり、少しでもざらざらとしていたり、固いものは苦手とのことですので、もしかしたら口の中の感覚に過敏さがある可能性が考えられます。過敏さがあることで、具材が混ざる感触も苦手と感じているのかもしれません。このような場合は食べられるものの幅を広げていくことは難しいため、まずは過敏さが緩和していくように関わっていけるとよいでしょう。

おすすめはマッサージやふれあい遊びのような身体の感覚を育てていくような関わりです。身体を触ることで刺激が伝わると、様々な感覚を捉える力が育っていくため、徐々にお口の中の感覚も育ち、過敏さが緩和していくことが期待できます。触れる際は少し強めに触ってあげると、脳が触られた感覚刺激を感じ取りやすくなりますので、痛くない程度にしっかり触ることを心掛けてください。マッサージする部位は手足のような末端の部位だけではなく、食べるために必要なお顔周りもしっかり触ってあげられるとよいでしょう。また、短い時間でも触れ合うことを意識すると、徐々に身体の中で沸き起こる感覚にも意識が向くようになり、「たくさん動いたからおなかがすいた」という空腹感もつかめるようになることが期待できます。親子の楽しい時間の一つとして取り入れていただけると、感覚も育つよい時間になると思います。

 

また、野菜のような食物繊維を好まれないことから便秘にもなりやすいのでしょう。もし味が苦手でなければ、プルーンのような食物繊維が含まれる果物をペースト状にしたものを活用することもおすすめです。合わせてふれあい遊びの中でおなかをマッサージしてあげることも、腸を活性化させるためにもよいでしょう。

 

食べることへの興味が薄いお子さんですので、まずは食事を嫌いにならないように食べられるものを食べさせながら、食べられるものの幅を広げていけるようマッサージなどを通じて身体づくりを目指していきましょう。また、食事場面でお母様やお父様がおいしそうに食べる姿を見せるなど、「食べること=幸せなこと」といった印象を持てるように関わっていけるとよいと思います。

※今回は、一般社団法人ぽけっと【臨床心理士】が回答しました。