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ナッツ類は6歳になってから。初めてあげるときは少量で。
ナッツには必須脂肪酸、ミネラル、ビタミン、食物繊維など栄養素が豊富に含まれています。そのため、子どもにも早いうちから与えたいと考える人もいるかもしれません。
ナッツとは木の実のことを指し、カシューナッツ以外にもくるみ、アーモンド、マカダミアナッツ、ピスタチオなどさまざまな種類があります。(ちなみにピーナッツは名前にナッツとつきますが、マメ科の食品です。)
これらの食品に共通しているのは、カリっとした歯ごたえがあること。大人にとっては問題なく噛んで飲み込めるものも、まだ噛む力が十分でない子どもにとっては窒息や誤嚥(ごえん)の危険性があります。食品などが喉(食道)に詰まって酸素が不足する窒息に対し、誤嚥は肺につながる気道に詰まり、肺や気管支の炎症を引き起こします。誤嚥の場合、その場ですぐに変化が見られなくても、数日後に容体が変化して重症化するケースがあります。
以前は3歳以下に豆やナッツ類を与えないように消費者庁から注意喚起されていましたが、2021年頃からは4歳であっても窒息・誤嚥の割合が増えたために、「5歳以下に与えないように」と変更されています。検索すると以前の情報が出てくることもありますので注意しましょう。
3歳でも奥歯が生えそろっていて硬いものをよく噛めるお子さんもいるかもしれませんが、窒息や誤嚥を防ぐためには、飲み込んだり吐き出す力も十分に備わっている必要があるといわれています。これらを上手に連携できるようになってくるのが6歳くらいと考えられているため、それまでは細かく砕いたとしてもナッツは与えないほうがよいでしょう。
ただし、なめらかなペースト状やパウダーであれば例外です。どうしてもということであれば、フードプロセッサーやすり鉢を使って安全に食べられるようにしてから料理に使ってあげてくださいね。
なお、その際であってもアレルギーへの配慮はお忘れなく!どの食品にも言えることですが、初めての食品を与える場合は以下の基本を押さえて挑戦してみてください。
- 小児科の空いている日の午前中
- ごく少量から(一口以下)
- 食後30分くらいまでのお子さんの様子の変化を確認(顔色、機嫌も含む)
また、すでにほかの食物アレルギーを持っていたり、アトピー性皮膚炎があるなど体質的に不安がある場合は、主治医に相談してから進めることをおすすめします。
<参考サイト>
「食品による子どもの窒息・誤嚥事故に注意!」/消費者庁
※今回は、【管理栄養士】が回答しました。