Q

食べムラが心配。思いきって卒乳したほうが良い?

食べムラがあるのは幼児期には仕方ないこととは思いつつ、食が進まない日が続くと作る側としてはやはりがっかりしてしまうし、栄養面も心配になってきます。
もうすぐ2歳になりますがまだ授乳していることも関係しているでしょうか。ただ、よく食べる日もあるので甘えてほしがるのなら無理に断乳しなくてもいいかと思っていたのですが…。
食べない原因は授乳ばかりではないでしょうが、最近はうちにいるときはかなり頻回におっぱいをほしがります(加えているだけのときもありますが、よく飲んでもいるみたいです)。しっかり食べさせるには卒乳が必要でしょうか?
(1歳9ヵ月・男児)

A

生活環境やおやつの質などを見直してみては。

2歳近くなってくると、周りでは卒乳しているお子さんも増えてきますね。 「卒乳」というのは、本来はお子さんから自発的に授乳を必要としなくなることを指します。そのタイミングというのは、お子さんに任せることになるのですが、個人差が大きく、1歳前後で卒乳する子どももいれば、小学校くらいまで寝るときだけ続く子どももいるようです。

もちろん、卒乳に向けて徐々に準備を進めるか、または何もしないかということも関わってきますが、授乳が続いていたとしても食事をちゃんと食べて成長している子どももいます。 授乳には、母乳を飲んで栄養を補給するだけでなく、母子のスキンシップを図る役割もあります。 お子さんの場合は、もっとスキンシップをとりたくて、授乳の回数がなかなか減らず、食への興味が弱く小食傾向な可能性が考えられます。

 

<生活環境>

最近、生活環境が変わったり、忙しくてお子さんとゆっくり向き合って話を聞いたり、目を向けてあげられていなかった、ということはありませんでしたか?今の状況を考えると、外出を控えたり、同じような場所に行くことが多く、新鮮な場に触れる機会が少ないことも関係があるかもしれません。 もっと、お子さんが興味を持つような遊び相手や遊び場などで過ごせると、授乳のことばかり気にならずに(むしろ一時忘れて)いられるのではないでしょうか。

もしそういった要因が思い当たるのであれば、「食べてほしい」一心で無理に卒乳を進めてしまうと、お子さんの寂しい気持ちが満たされず、場合によっては、より一層、授乳に固執してしまうかもしれません。まずは卒乳を考える前に、お子さんの今の環境を改善できる取り組みを行い、たくさん体を動かして、よく睡眠を取らせ、空腹の状態になるよう心掛ける必要があります。

 

<授乳のタイミング>

授乳と食事のタイミングも見直してみてくださいね。 母乳やミルクを欲しがるよりも前に食事を与えるか、授乳後であれば30分ほど空けてから食事を与えるといいでしょう。 母乳を飲んでしまうと多少なりとも食欲には影響を与えてしまいますので、食事の時間を柔軟に考えるだけで食事量が変わることもありますよ。

 

<おやつの質>

おやつの質も見直してみましょう。油が多く使われていたり、甘みが強いものを与えていると、消化に時間がかかり、お腹がなかなか空かなかったり、食事の味に物足りなさを感じたりして、食欲がわかない可能性があります。 そういったものはできるだけ控え、自然の甘みがあり、体に必要な栄養素を含んでいるさつまいもや果物などの食材を活かしたおやつを中心にしてみてくださいね。お腹いっぱいになるまで与えることのないように注意しましょう。 (この時期のおやつは補食の位置づけもあるため、ちょっとした量のおにぎりやサンドイッチ、麺類などでもOKです。) それでも変化が見られない場合は、スキンシップを強化していきましょう!

 

<スキンシップ>

授乳中、どのようにお子さんと接していますか? スマートフォンを操作していたり、テレビに目がいっていたりということはありませんか。それだけ授乳にはスキンシップの割合が大きい、とも言えますね。

授乳中のお子さんの目を見てあげてください。 それだけでお子さんの満足度は上がり、ダラダラと吸い続けず、早いうちに心が満たされて授乳が終わることも期待できますよ。それだけ授乳にはスキンシップの割合が大きいとも言えますね。 そして、授乳が終わった後も笑顔で接してあげてください。 ママの笑顔が見られると、それだけでお子さんの心に安心感が生まれますし、授乳以外のスキンシップも深めていくことで、授乳に頼る割合が少しずつ減っていくようになるかもしれません。

いつか必ず終わりが来てしまう限られた授乳期間、焦らずその時その時を大切に過ごしていってくださいね。

 

※今回は、【管理栄養士】が回答しました。