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順調に増えていた体重が減りました

11ヵ月になった息子です。10ヵ月検診では体重は9.5キロでしたが、先日計ってみると8.8キロと減っていました。今までこんなことはなく、順調に増えていてむしろ大きいくらいでした。
この1ヵ月で変わったことといえば、①ハイハイができるようになり動き回るようになりました。②7月から保育園に行きはじめました。母乳育児なのですが、そのため授乳回数が今までに比べると2回ほど減りました。朝、夜、夜中は今まで通り飲んでいます。離乳食は食べたり食べなかったりです。朝はすごく少食で、給食は完食したりしなかったり、夜も食べムラがありますが100g未満です。③先週熱を3日ほど出しました。今は元気ですが数日下痢気味です。
この1ヵ月の変化はこのような感じです。本人はいたって元気ですが大丈夫でしょうか?フォローアップを飲ませた方がいいですか?病院で見てもらった方がいいのかも気になります。
(0歳11ヵ月・男児)

A

元気な様子であれば、しばらくこのまま様子を見てみましょう

成長期のお子さんの体重が減ってしまうと、毎日食事を用意したり授乳をしているお母さんからしたら、何が良くなかったかな?と心配になりますよね。

一般的な体重の増減は、

① 身体を動かした量【消費カロリー】と、

② 食事や母乳・ミルクを飲食した量【摂取カロリー】

バランスによって左右されます。

今回のケースですと、ハイハイができるようになって今までよりも消費カロリーが増え、環境や体調の変化によって食欲が不安定となり今までよりも摂取カロリーが減っているようです。

その結果、身体に溜め込んでいたエネルギー(脂肪など)が使われて、体重が減ったということが考えられます。他にも、下痢や発熱によって身体の水分量が減少したこともいくらか影響しているかもしれません。

 

厚生労働省が行った「乳幼児発育調査」によると、生後10~11ヵ月未満の男子であれば、統計上7.3㎏~10.6㎏が全体の3~97%にあたる体重の計測値となっています。現状はこの範囲に収まっているので、その中での体重減少はそれほど心配しなくてもよいと思われます。

※乳幼児発育調査…母子健康手帳に記載されている「発育曲線」の元となるデータのこと

仮に、大きな身体的変化がないにも関わらず体重ばかり減ってしまう場合は、見えない異常が起こっている可能性があります。1歳0ヵ月、1歳1ヵ月…と継続して体重減少が続く場合や、母子健康手帳の成長曲線を下にはみ出してしまいそうになった場合には医療機関を受診することをおすすめします。

また、ご相談いただいてあと、下痢が治まっていない場合も、受診を検討してみてください。

 

保育園に通い始めたばかりですので、生活リズムが整う(新しい環境に慣れてくる)までは、食欲のムラも仕方ないことです。いつも周りに大勢の子ども達や親以外の大人がいて、その中で集団生活を送るのは馴染むまで時間のかかるお子さんもいるからです。

 

今は、目安の月齢に合わせて急いで離乳食や幼児食を進めたりする必要はありません。お子さんの食欲がある時に、1品に多種類の食材を使った料理や、食材の持つ甘味や旨味を生かしたやさしい味付けの主菜・副菜・汁物を用意してあげられるといいですね。

また、ご質問にあった「フォローアップミルク」は、授乳回数が減ってきて離乳食だけでは栄養が補いきれない時に食後100ml程度与えるものです。お子さんの下痢が落ち着いてきてから食欲が回復するまでの間、飲ませてあげるのはいいと思います。(無理に与えなければならないものではないので、飲ませたいかどうか、お子さんが飲むかどうかで判断してください。)

その場合も、食べる量が増えてきて食事からしっかりと栄養を摂れるようになってきたら、フォローアップミルクを与えるのは減らしてあげましょう。やはりバランスのよい食事から栄養を摂れることが大切です。フォローアップミルクはあくまで食べが悪い時の一時的なサプリメントのような位置づけで利用することをおすすめします。あまり頼ると、飲む方が食べるよりも楽で甘味もあるため、お子さんの食事の食べが悪くなる可能性があります。

それでも、引き続き栄養面(特に、カルシウム/鉄/魚に含まれるDHA)が気になる場合は、飲み物としてではなく牛乳に置き換えて料理に使ってあげると、残ったフォローアップミルクを活用できます。例えば、スープ、ホワイトソース(グラタン、シチューなど)などの料理に加えたり、甘味が少しついているのを活かして、フレンチトースト、蒸しパン、ミルクプリンなどのおやつもいいですね。
体調を崩したことをきっかけにお子さんの食べ物の好みが変わることもありますが、「食べなきゃだめ」と食べさせることに必死にならないように気を付けてあげてくださいね。楽しく食べられるような雰囲気づくりをして、お子さん自身の食べようとする姿勢を応援してあげましょう。

※今回は、【管理栄養士】が回答しました。