<font>銀座コージーコーナー×HAPIKU</font><br>食物アレルギーがあっても<br>安心して、楽しくおいしい食事を!

アレルギーには食物アレルギーをはじめ、アトピー性皮膚炎、花粉症、気管支喘息などさまざまな疾患があります。乳児期にあらわれやすく、離乳食を始める頃に心配になることが多い「食物アレルギー」について、管理栄養士の高木さんにお話を伺いました。

管理栄養士 高木 歩
北海道札幌市在住のフリーランス管理栄養士。長男のアレルギーをきっかけに、「体と心にやさしい食事」の大切さを実感し、幼稚園栄養士など、子どもの食に関する仕事や活動に携わる。現在は、在宅で北海道内の保育園に、アレルギーがあっても安心して食べられる「ごはん・おみそ汁」を基本とした給食レシピを提案している。

 

乳幼児に多い食物アレルギーとは?

体の免疫反応というのは、ウイルスや細菌から人体を守るメカニズムです。ところが、私たちに必要な食べ物までも「異物」と判断し、過剰に攻撃してしまうことがあります。この免疫反応による攻撃で、かゆみや腫れ、湿疹などの症状が出ることがあり、この状態を食物アレルギーと言います。
アレルギーの原因となる物質をアレルゲンといい、アレルゲンとなる食材はさまざまあります。なかでも三大アレルゲンといわれるのが鶏卵、牛乳、小麦です。
「食物アレルギーをもつ子どもは、近年とても増えていると思います」と高木さん。
最近の傾向としては、三大アレルゲンだけでなく、ごまやえびなど原因食物の種類が多様化している点があります。

 

0歳児がいちばん多い食物アレルギー

年齢別でいちばん多くみられるのは、消化器官が未発達な0歳児。5〜10%のお子さんに食物アレルギーがあるとも言われています。1〜6歳までで全体の5%ほどにのぼるそうです。
「ただし、年齢が上がるとともに治っていくことが多く、8割くらいのお子さんは小学校に上がる頃には改善されることが多いようです」と高木さん。
症状として多くみられるのは、発赤や腫れ、かゆみや湿疹などの皮膚症状。また、咳や喘息発作などの呼吸器症状、腹痛や下痢などの消化器症状もよくみられます。食べてからおよそ15分以内に症状が出る「即時型(1型)アレルギー」が多く、ときにアナフィラキシーという重い症状が出て、命に危険が及ぶケースもあります。
離乳食をスタートするときは、アレルゲンとなる食物を複数摂るのではなく、1品ずつ、ティスプーン1杯ずつ、試すようにしましょう。