寒さが和らぎ、春らしい陽気が感じられるようになると、全国各地から桜の開花の知らせが届きます。この頃になると楽しみなのが「お花見」。
「お花見」の由来は諸説あるようですが、一説によると平安時代に貴族が桜を鑑賞しながら宴を開いたことがはじまりで、一般庶民に広まったのは江戸時代。桜の名所が増え、春の行事として親しまれるようになったといわれます。
また、春になると田の神様が山から降りて桜に宿るとされ、お花見は田の神様と一緒に春をよろこび、豊作を願う行事の意味もあったという説もあります。
現代でも日本人は春の楽しみのひとつとして、桜の下で花を観賞したり食事をしたりしてお花見をし、春の訪れを感じています。そこで今回は、「お花見」を家族で楽しむアイデアをご紹介。桜を愛で、季節の移り変わりを感じましょう。
お花見に用意したい食べ物
桜が咲いている様子を眺めるだけでもいいですが、時間があれば桜を観賞しながら皆で食事をしましょう。お花見に用意したい食べ物はこちらです。
お花見弁当
生ものや汁気のあるものは避けた方が良いですが、詰めるものに決まりはありません。卵焼きやおにぎりなど、お子さんが好きなものや食べやすいものを詰めましょう。
桜の花の塩漬けをトッピングしたり、ごはんに混ぜたりするのも春の味を楽しめるのでおすすめです。
お弁当を作る余裕がなければ、サンドイッチや市販の花見弁当などを購入しても良いでしょう。
桜餅
関東では薄く焼いた生地であんこを包む細長い形の「長命寺」、関西ではお餅であんこを包む丸いまんじゅう状の「道明寺」が主流。どちらも桜の葉の塩漬けで巻いています。葉は食べても食べなくてもかまいません。
花見団子
お花見といえば3色(ピンク、白、緑色)の「花見団子」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
団子の色の意味は諸説あるようですが、一説によると以下のような様子を表しているといわれます。
・ピンク…春のよろこび、もしくは桜の花の様子を表現
・白…雪に見立て、冬の名残を表現
・緑…よもぎの緑色で夏のきざしを表現
その他、湯呑みに桜の花の塩漬けとお湯を入れた「桜湯」も風情があっておすすめ。桜の香りが漂い、見た目もおしゃれです。
お花見のときに持っていくと便利なもの
子連れでのお出かけは予測不能な事が起こりがちなうえに、お花見会場にはあまり物が売っていなく、現地調達が難しいということもあります。事前準備をしてお出かけしましょう。
冷え対策グッズ
桜が咲く頃はまだまだ気候が不安定で、暖かい日でも時間とともに冷え込みます。羽織るものやブランケット、カイロなどを持参すると安心です。
ウエットティッシュ
お花見する場所によっては近くに水道がなく、すぐに手を洗えないことがあります。遊んで汚れた手をさっと拭けるのはもちろん、こぼしてしまったときにも役立つので多めに用意しておきましょう。
大きめのビニール袋
ゴミを入れるためのビニール袋は必需品。ゴミ箱がない場所やゴミを持ち帰るように指定している場所もあるので、大きめのものをいくつか用意しておくと良いでしょう。
アウトドア用のレジャーシート
レジャーシートはクッション材入りの厚手のものや、地面の冷気や湿気を伝えにくい素材のものがおすすめ。アウトドア用のレジャーシートはこのような工夫がされているものが多いので、底冷え対策になるうえに長時間座っていても楽です。
お花見を楽しむときに気をつけたいこと
お花見を満喫するために、以下のことは注意しておきましょう。
天気のチェック
屋外で行うお花見の前には天候の確認を忘れずに。特に月齢の低い赤ちゃんは体温のコントロールがうまくできないので、暖かく、気候の良い日に行きましょう。
会場のチェック
場所によってはベビーカーが入れなかったり使いづらかったりすることも。また、お子さんがオムツをしているなら、オムツ替えの場所があるかも確認しておきたいですね。事前にインターネットなどでチェックしておきましょう。
子どもから目を離さない
多くの人でにぎわうお花見会場では、迷子になってしまうことが少なくありません。ついつい楽しくて話に夢中になってしまうこともあると思いますが、お子さんからは目を離さないようにしましょう。
桜が咲き誇る光景を見ることができるのはこの時季だけの貴重な経験です。
準備万端で素敵な思い出をつくりましょう。