Q

とにかく食が細く体も小さいです

とにかく食が細く体も小さいです。来年は一年生。学校の給食を食べることができるか不安です。
(5歳以上・男児)

A

小食の理由、実は色々あるんです。日常の中で楽しく簡単な工夫を。

食が細い、身体が小さい…、少しでもたくさん食べて欲しい気持ちになりますよね。お子さんが成長するにあたって必要とされる食事の量も実は個人差があるし、分かりにくいものです。
お子さんの生活はどうでしょう。どんな時だと食欲がありますか?朝、昼、晩?遊びから帰ってきた後?お友達と一緒の時?
空腹は最大のご馳走…とも言われますが、どんな時におなかがすいている状態かを知っておくことは大事です。食べないことを心配するあまり、少しずつとはいえ、間隔をあけずに軽食やおやつを準備してしまうことがあると、「おなかが空いた!食べたい!」という気持ちがわきにくいようです。
また、その他の要因として考えられるのは、感覚の過敏さから苦手と感じる食品が多い(偏食)、気が散ってしまい結果的に食べる量が少ない(遊び食べ)、元々多くの食事量を必要としない、お箸等の扱いや噛んで飲み込むまでが大変(不器用)など様々です。
原因は様々ある中で、食べることだけに焦点を当ててしまうと食事場面が試練の場となってしまうこともあるかもしれません。

 

日常生活の中に取り入れやすい具体的な工夫としては、

  • 食事に集中できるお部屋づくりの工夫としては、座った時におもちゃやTVが見えない角度にする。
  • 見た目の工夫としては、食べやすい形状で少ない量をワンプレートに収めて、食べ終わる見通しを持ちやすくする。
  • 興味のあるキャラクラ―の食器を使い、食べ終わるとイラストが見えることを励みにさせる。
  • レタスをちぎる、惣菜をお皿に盛るなど簡単なお手伝いなどを通じて、食事までのプロセスに参加してもらい、食への関心を広げる。

などがあげられます。
とはいえ、大人の気持ちに余裕がないとお互いに楽しめないですよね。時間に余裕のある休日にまずは1食だけから始めてみませんか。

 

また入学の嬉しい気持ちや新しい環境で興味があるものが増えた、食べられるものが増えたというお話もよく耳にします。入学までにと焦ることなく、食事を楽しむことからゆっくり進めていき、学校でも「全部食べなければいけない」と気負わずに、まずは給食場面を楽しく前向きなものに捉えてもらうために、学校の先生にも理解をしてもらえるといいですね。

※今回は,【臨床心理士】が回答いたしました。