Q

安定剤が入っていても大丈夫?

ツナを使った料理が好みのようで、オイルと食塩不使用のツナ缶を使っていましたが、原材料に安定剤(紅藻抽出物)と記載されていることに気づきました。食べさせてよかったのか不安です。離乳食期に安定剤を使用したものを食べさせてもよいのでしょうか?
(0歳11か月・女児)

A

現在のところ、あまり心配はありません。どうしても気になるのであれば、利用頻度の見直しを。

ご質問いただいた安定剤に使われている「紅藻抽出物」は、紅藻と呼ばれる海藻を原料として精製された成分です。同じく海藻であるテングサから作られる寒天やところてんに似ており、次のような用途で食品添加物としての使用が認められています。

  • 液状のものにとろみをつける
  • やわらかい食品の形を保つ
  • 食品中の成分を均一に安定させる(沈殿や分離を防ぐ)

用途に応じて、それぞれ増粘剤、ゲル化剤、安定剤、糊料として区別され、食品表示義務があります。原材料の欄には、「カラギナン」「カラギーナン」「増粘多糖類」といった表記が見られることもあり、たれ、ドレッシング、スープ、ソースといった調味料から、ハム、ソーセージ、豆乳、乳飲料、果汁飲料、ゼリー、アイスなどに使われ、ツナ缶に限らず幅広い食品に含まれています。

この成分については、過去に動物実験で多量投与をした際に、有害性があるのではないかと指摘された経緯があります。実際に、国によっては規制を厳しくしているところもありますが、確実に安全かどうかは不明なため、リスクを排除すべくそのようにしている現状もあるようです。なお、実験結果から人が口にする量を算出すると、通常の食生活では考えられないほど多いため、そのまま人に当てはめて危険があるとは言えないという意見もあります。そういったことなどから、各国における添加物の安全性試験の結果を評価している国連の食品添加物専門家委員会では、一日許容摂取量(ADI)を「特定せず」と判定していると考えられ、リスクは限りなく小さいと言えるできるでしょう。現時点では、通常の食生活であれば悪影響が出る可能性は低いと考えられます。

そうはいっても、少しでも可能性があるものをできるだけ摂りたくないのであれば、購入する店舗を変えたり、値段が高くても無添加のものを選ぶようにしてみてはいかがでしょうか。もしそうなると、ツナ缶に限らず、あらゆる食品選びに気を遣うことになってしまいますが… そのような選択が難しいのであれば、今までよりも口にする頻度を減らすことをおすすめします。

 

<参考サイト>
「既存添加物のJECFAによる安全性評価」公益財団法人 日本食品化学研究振興財団

※今回は、【管理栄養士】が回答しました。