夜泣きと食べ物との関係

次に冷えをみてみましょう。授乳期の赤ちゃんの場合は、ミルクや母乳の影響で舌が白っぽくなることもあり、舌から冷えの状態を見るのが難しい場合がありますが、胃腸の冷えは、舌の中央が白くなっているかどうかで見ることができます。東洋医学では、舌をみることを舌診(ぜっしん)といい、舌の場所と臓器との関わりからどの部分が冷えているか、熱を持っているかをみます。健康的な舌はピンク色をしていますが、冷えている場合は白く、熱を持っている場合は赤くなります。また、舌で冷えを見づらい赤ちゃんの場合は、おでこの生え際の髪の毛が上に立っていると胃腸が冷えていることが多いです。

 

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体を冷やす食べ物は、東洋医学からみた食育の考え方~陰と陽~でもご紹介しましたが、バナナなどの南国フルーツのように暑い地方でとれるもの、夏にとれるキュウリやトマトなどの夏野菜などがあります。季節と大きく異なる野菜や果物を多く取ると冷えにつながってしまうので、とる場合は加熱したり少量にしたりしましょう。逆に温める食べ物は根菜以外にも、もち米などがあります。冬場にお餅を食べることが多いのも、体の深部を温める作用があるためです。

 

胃腸を温める食べ物 もち米、根菜類、ネギ、紫蘇(しそ)、生姜、シナモンなど
献立の一例 納豆と長芋の磯辺焼き、もち米入りエンドウ豆ご飯、りんごとさつま芋のシナモン煮

 

食べ物以外でできること

胃腸の冷えにも肝の気にもよいのが、腹巻で腹部を温めてあげることです。また、夜泣きや安眠対策に、枕元にりんごや、切った玉ねぎを置くというおばあちゃんの知恵もあります。また、お母さんの手全体で子どもの足全体をギュギュっと、簡単な足のマッサージをしてあげることもよいでしょう。