A
まずは感覚面から育ててみるのも一つです
赤ちゃんの頃から母乳も飲まず、ミルクも飲まずだと、少しでも栄養となる物を与えなくては!と四苦八苦されてきたお母様のご苦労は並大抵のものではなかったかと思われます。
赤ちゃんの頃から口に何か入ることへの抵抗感があるならば、もしかしたら口内にやや過敏さもあるのかもしれません。過敏さがあるお子さんでは食べること自体に苦痛を感じる場合もあるので、それ故食べられないという場合もあります。また、運動面の発達はどうでしょう?もし、お子様の動きを見てやや不器用さがあると感じられるならば、感覚運動面(感触や感覚を捉える力)に未熟さがあることも考えられます。そういったお子さんの場合、体内の感覚も掴みにくいので、空腹感も感じにくいことがよくあります。感覚運動面にぎこちなさを感じられるならば、まずは食べさせることだけを目標にせずに、くすぐり等のふれあい遊びや体のマッサージ等を日常の中に取り入れていただきながら、感覚面を育てることを優先してみるのもよいかと思われます。そういった関わりを通してお子さんの感覚面が育ってくると、“食べたい”という意欲も芽生えてくることがあります。
一方で、現在も好きな物すら食べず、水分だけで過ごせてしまうとのことですが、体調や成長発達面では特に問題はないのでしょうか?成長曲線を大きく下まわっていたり、ほとんど食べないのに太っているようなご様子があるならば、医師や保健センターにご相談してみるのもひとつかと思われます。栄養の取り方や食事の与え方を一緒に考えてくれる心強い味方になってくれるかもしれません。
食事は毎日3食もあり、その度に食べてくれない…と気持ちを落とし続けるのはとても辛いことです。身近な人でも専門家でも誰でもよいので、辛い気持ちを理解してくれたり、その都度一緒に対処法を考えてくれる味方を見つけられると、相談者様も一人で苦しまずに済むのではないでしょうか?
※今回は、一般社団法人ぽけっと【臨床心理士】が回答しました。