今回は、障がい者支援団体のワークショップからスタートしたNPO法人シャロームと、漆器職人2名で2006年に立ち上げた合同会社 楽膳より、ユニバーサルデザインをコンセプトとする「楽膳シリーズ」の中から「楽膳椀」をご紹介します。
RAKUZEN(楽膳)ブランドの、「楽」は楽しい、らくちん。「膳」は食器や食事を意味します。RAKUZENの食器が毎日の食卓を楽しく、楽にするお手伝いができますようにと願い名付けられました。
「みんなにうれしい」ユニバーサルデザインの食器
底に指をかけて持つデザインは小さな子どもの手でも安定
ユニバーサルデザインとは、障がいの有無、年齢や性別、国籍や民族などのさまざまな違いに関係なく、すべての人に配慮されたデザインのことです。
ある時、シャロームが運営するパン屋さんにボランティアで来ていた男性が、手に障がいがあるために、コーヒーカップを持つ手が震えてとても持ちにくそうにしていたそうです。その様子を見た別のスタッフが、相手の立場になって「みんなに使いやすい食器」を考えようとワークショップを立ち上げたのが、この食器が生まれるきっかけでした。
素材は福島県の伝統工芸である会津塗りとし、漆器職人が楽膳椀の試作品づくりに着手します。手に障がいがある方やご高齢者などさまざまな方々に使っていただく中で、改良を重ね、底に指をかけて持つデザインのお椀が誕生しました。そして、持った時に熱くなく、中のお料理も冷めにくいという熱伝導がゆるやかな利点を持つ木を素材とすることで商品化が進んでいきます。
伝統工芸産業が衰退しつつある中、漆器産業の振興につながればとの思いもあったようです。
子どもサイズの楽膳椀も登場!
ある時、楽膳椀を愛用されていたご高齢の女性が「正しい持ち方で持てるし、楽に持てるから、孫にも使わせてみたい」と話されたのがきっかけで、子どもサイズの開発がスタートします。その方によれば、最近の子どもはお茶碗を置いたままスプーンで食事をすることが多いのだとか。日本の食事のスタイルを小さな頃から見につけて欲しいけど、子どもは持ちやすくないと使いたがらない、だから楽膳椀なら…と思ったそうです。
そして、子ども向けや小食な大人向けサイズとして楽膳椀・小サイズが販売開始となります。今では、出産祝いやお食い初めなどのギフトとしても人気だそうです。
楽膳椀のここがすごい!少ない力でしっかり持てるお椀
- みんなにうれしい持ちやすさ
おしりのような形が愛らしいお椀「楽膳椀」。底部のカットを指にかけて持つデザインなので、子どもの小さな手でも自然なしぐさで、安定してお椀を持てます。
- お子さまの育ちに木のお椀を
正しい持ち方でらくちんに持てるお椀だから、お茶碗で食事をする練習に最適です。誤って投げたり落としたりしても割れにくい木製だから、小さな子どもにも安心です。
- てまひまかけて手作り
会津漆器職人がひとつひとつ手作りします。国産無垢材を木地師が通常の3倍もの時間をかけてお椀を削り出し、塗師が1つ1つ手塗りして完成します。
大人になっても使えるデザインで、しかも修理すれば孫の代までも使える漆器は、子どもの一生に寄り添う器です。
- 子どもにうれしい抗菌素材
漆は100%天然の抗菌素材。雑菌の繁殖を防いでくれるので、気温、湿度の高い時期でも安心です。
手間のかかる形のため量産ができず、その分、ちょっとお高いですが、日常使いに最適なウレタン塗装のお椀もあります。漆に比べて扱いが簡単で、つや消し仕上げのマットな質感で、自然がもたらす「1点もの」の風合いを楽しんでいただけます。
パパ、ママ、小さなお子さん、おじいちゃん、おばあちゃん、家族みんなで使える「楽膳椀」で毎日のごはんをちょっと楽に、ちょっと楽しく、してみてはいかがでしょうか。
楽膳椀と一緒にいかが?~楽膳シリーズのご紹介~
らく皿
しっかり握れて持ちやすく、スプーンですくいやすい形状の木のお皿です。天然素材で作られているので赤ちゃんにも安心。配膳用トレイとしても使えます。
らく杯
福島県会津地方の民芸品「起き上がり小法師」のように、倒れても起き上がる、漆塗りのぐいのみです。割れにくい木製なので、大人はもちろん、赤ちゃんのコップ練習にも最適です。
ともはし
100%天然の抗菌素材である漆塗りのお箸です。気温・湿度の高い季節も安心、安全。持ち運びに便利な箸キャップと箸袋付きです。
楽膳椀
高級感あふれる総漆塗タイプ、漆よりも扱いが簡単なウレタン塗タイプなど、塗りのバリエーションは5種類。名入れや桐箱パッケージのオプションもあるので、ギフトにもおすすめです。
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