ここ最近、野菜の価格が高騰していましたね。
特に葉物野菜は ものによっては普段の3倍以上の価格でした。
とはいえ、やっぱり料理に使いたいときもあるし、野菜を育てる農家さんのことを思うと、決して高くない!と思って買い物に出かけるのですが、いざ高値の野菜を目の前にすると買い物かごに入れることができず、結局ほかの野菜を手に取ることが多々ありました。
そんな中で、今日も 副菜は何にしよう・・と悩みました。
ひじきや切り干し大根などの乾物を使ったもの、水煮大豆を使ったもの、もやしを使ったもの・・と、気を抜くと全体に茶色っぽくなってしまう食卓。
と思いながらも、今回手に取った野菜は『ごぼう』。 ・・茶色・・。
『ごぼう料理・・このあいだ作ったけど、子どもたちあまり食べなかったな~・・』と思いながらも、“きんぴらごぼう”にするか・・と、準備をはじめました。
『そうそう、にんじん・・』と、冷蔵庫を開けてびっくり、姿がありません。
そういえば・・昨日使ったもので最後だったのかも・・。
前回ごぼう料理をあまり食べなかったな~と思っていたところに、なかなかごぼうオンリーのきんぴらを作る勇気がなく。
しかたないので、同時に料理していた魚の煮つけの鍋に、ごぼうを入れました。
ちなみにこの煮つけの魚は、パパさんが釣ってきたもの。
私はつい、野菜室に中途半端に残った野菜なんかを、いろんな料理に入れちゃえ~と、入れてしまうタイプなのですが、うちのパパさんは、料理に余計なものを入れると嫌がります。
今回も『なんで ごぼう入れたん・・』って言われそうだな・・と思いながらも、ごぼう1/2本分を魚のすきまに押し込みました。^^;
料理ができあがって、とりあえずごぼうを多めに私のお皿に入れて『いただきま~す』。
お箸で取り、『これ、なにか分かる?』と娘たちに聞くと、『ごぼう!!』と元気に答えました。
『食べてみる?』と聞くと、『ちょっとにがて・・』と長女。
『いらん・・』と次女。笑
『美味しいのにな~ひとくち食べてみたら?』と、まず長女に話します。
そうするとちょっとだけかじってみます。すると『おいしい!』と、残りもパクリ。
そのあと次女をもう一度誘います。
姉が欲しがるものが欲しくなるという、最近の次女の心理傾向にあわせた作戦です。
しかし、あっさり『いら~ん』と、全然乗り気じゃありません。
そこで次の作戦。
以前のコラムでも紹介させてもらいましたが『お口のトンネル作戦』です。
気に入ったので、もうひとつ食べたい姉の口の前は通過して、妹の口の前にもっていきます。
するとちょっとだけぱくり。作戦成功です。
このあと、べぇ~と吐き出すか、もぐもぐするか・・いつもドキドキです。
すると今回は、『(もぐもぐ・・)まだほしい!』と。
いつもこの、“どうやってはじめのひとくちを食べさせるか”は、まるでゲームをしている感覚です。
ひとくち食べたあとで、“いらない”と言ったら、そのあとは無理に食べさせません。
ひとくち食べたことを褒めて、あとはまた今度です。
前回はあまり食べなかったごぼう料理ですが、今回はなんと、『まだ欲しい!』の連発で、結局お鍋の中のごぼうがすべてなくなりました。
きっと娘たちは“ごぼう”が苦手というよりは、前回の“ごぼう料理”が苦手だったのでしょう。
そして結果的に、煮魚にごぼうを入れたことも、パパさんに内緒にできるかも!と、わるい笑みを浮かべた私。
そのあと帰宅し、煮魚を食べたパパさん。
『・・煮魚どうだった?』と、私。
『おいしかったよ。』
『・・ごぼう入ってたんやけどさ・・』(結局 内緒ごとができない私・・)
『あぁ、1本だけ入ってたね。おいしかったよ』
・・・まさかの!ごぼうが1本残っていたようで!;
・・じゃなくて、パパさんも煮魚にごぼうはアリだったようで!
煮物がそんなに好きでないパパさん。なのでてっきり『次から入れんといてほしい』と言われると思っていたのに。
家族に作る料理って難しいものですね。一度苦手そうにされると、次からも『食べてもらえないかも・・』と思って、知らないうちにあまり作らなくなる料理や使わなくなる食材ってありませんか?
でも、今回の我が家の“ごぼう”のように、調理法を変えたら食べられた、味付けや切り方を変えたら食べられた、なんてこともあります。
“この野菜は苦手”“この料理は好きじゃない”と、決めてしまわず、やっぱりいろいろな食材を使ったいろいろな料理を提供したいものですね。
そう思って今日も、『この料理・・人気がなかったら私が半分以上食べることになるかもしれない・・』という、ちょっとした恐怖を抱きながら、ちょっとでも多くの野菜を使った色々な料理にチャレンジしようと思うのでした。