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おなかのふくらみは様子をみてOK。園での食事量や普段の運動量を調整していきましょう。
肥満判定の指標であるカウプ指数が高く成長曲線も上限あたりとなると、体重の増加を緩やかにしていきたいところですね。でもお子さんによっては、小学校に入ってからもおなかだけぽっこりとした体型が続くことがあります。姿勢の問題や筋力のつき方によっても左右されることもあるので、しこりがあったり部分的に膨らんでいたりするようでなければ、体型だけで肥満かどうかを判断することはできません。
成長期なので体重を減らしたり増やさないようにする、というよりは身長が伸びてくるまでの間、体重の増加率が今までよりも小さくなることを目指していきましょう!
保育園は、園によってカロリーを1日に必要な数値の半分に設定しているところもあり、おやつも含めれば500kcalになることもあります。昼食+おやつを差し引いて基準内におさめるとなると朝・夕はそれぞれ200kcalにするのが理想的ですが、よく食べるお子さんの場合、それは現実的ではありません。あまりカロリーの数値にとらわれ過ぎず、食事のバランスを見直してみるといいかもしれませんね。
ご家庭での食事例からは、やわらかいものが多いように感じました。食べやすい=食が進みやすいとも言えるので、それなりの量を食べないと満足しにくいことがあります。パンはフランスパンやライ麦パンなどのハード系のものを選んだり、スクランブルエッグは卵焼きやココットなどにしてみるのはいかがでしょうか?(野菜、海藻、きのこなどの食物繊維の多い食材を追加するのも◎)また果物をドライフルーツに変えるとよく噛むことにもつながりますよ。
食事に時間がかかることで、いつもより少ない量で満腹感を得られることも期待できます。和食の時は何でも加熱してやわらかく仕上げるのではなく、食感を楽しめるように根菜などを加えてみるのもいいですね。また、夕食後の果物は脂肪に変わりやすいと言われているので、大きめに切って量を減らすと噛む回数が増え、少量でも食べた満足感を得られると思いますよ。
保育園ではよほど深刻でない限り食事量を減らす必要はないと思いますが、おかわりをさせないor最初から少なめに盛って通常量まではおかわりをOKにしてもらうなど、協力をお願いしてみるのもいいかもしれません。
日ごろから体を動かす時間を増やし消費カロリーを多くすることで、体重の増加が気にならなくなる可能性もあります。エスカレーターよりも階段を利用したり、ちょっとした距離での車の利用を減らしたりするだけでも、運動量を増やすことにつながります。(あまり激しい運動だと逆に食欲が増すこともあるので、ほどほどに楽しんで継続できるものがおすすめです!)
肥満は摂取カロリーが消費カロリーを上回って起こるイメージがありますが、十分な睡眠時間を取ったり生活リズムをととのえたりすると、ホルモンバランスが改善して解消されるケースもあります。夜遅くまで起きていることがないか、入浴で体を温めた後に眠ることで質の良い睡眠が取れているかどうか、といったことも見直してみてくださいね。
今回は、【管理栄養士】が回答しました。