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体調や体重の変化を見ながら、量を増やしてもOK!
食べることが大好きなお子さんですね、食べているときの幸せそうなお顔が目に浮かびます。でも、そうは言っても毎日の標準的な食事量より多く欲しがるとなると、どれだけ食べさせていいのか悩むところですよね。離乳食は、母乳や育児用ミルクだけでは不足する栄養を補助的に摂るため、その量は胃の容量から推定されたものですが、これは一般的な目安なので、お子さんの食欲や成長に合わせて増減しても構いません。
9ヵ月頃ですと満腹感がよくわからないと言われる月齢でもあるので、お子さんにとって多過ぎた場合には食後に吐き戻したり、便通(便秘や下痢など)に変化が出たりすることがあります。その様子を見ながら量を加減していけば、大丈夫だと思いますよ。また、お子さんは成長曲線よりも小さいということから、発育のためにたくさんの栄養を必要としていることも考えられますので、食欲があるなら制限する必要はないと思います。
増やす時は全体的な量よりも、実践されているように野菜などを中心に増やしていくと安心です。それは、肉や魚などのたんぱく質を摂り過ぎてしまうと内臓への負担が大きく、日本人の食事摂取基準では9~11ヵ月のお子さんの1日目安量は25gと設定されているからです。おやつには、おせんべいやフルーツもいいのですが、おにぎり・うどんなど、やわらかくても噛む必要のあるものにすると腹持ちが良くなりますよ。混ぜごはんにしたり野菜などの具が入っていたりすると、エネルギーに変えるためのビタミンなども補えるのでおすすめです。(風味を加えるために、塩抜きしたしらすや焼きのりなどのたんぱく質を少し加えてもOK)
食べ過ぎの原因を見つけるためには、単に量を増やすだけでなくお子さんの食べ方にも注目してみてください。口に入れてよく噛まないまま飲み込んでしまっていることはないでしょうか?口の動きの発達には個人差があるので、お子さんの発達段階に合っていないかたさのものを与えると、噛まずに飲み込んでしまうことがあります。これはやわらか過ぎても、かた過ぎても言えることです。お子さんが口に食べ物を入れたら「何度も噛んでから飲み込んでいるかな?」といった様子もチェックした上で、食材のかたさを見直したり食事量を増やしたりするようにしましょう。
他にも1回の食事量を全て盛り付けず、おかわりを前提に8割ほどに減らしてみる、という方法が効果的な場合もあります。(少なく見えないよう、器に広げて盛るのがコツですよ)保育園では体重が増えすぎている子に対してこういった方法で視覚的な満足感を与えて、食べる量を増やさないようにすることもありますので、参考にしてみてくださいね。
そして、食事が終わる時に「お腹いっぱいになったね~!今度は〇〇して遊ぼうか」などと声をかけ、次の興味に切り替えることが重要です。楽しい食事の時間が終わってしまう、というお子さんの寂しい気持ちを汲み取り、次の楽しいことに目を向けさせてあげるようにしましょう。食事が終わったらいすから下ろしたり、食卓の上を全て片付けて食べ物が目に入らないようにしたりすると、子どもの気持ちが切り替わりやすくなりますよ。
紹介した方法をいくつか組み合わせながら、お子さんが楽しい食事の時間を過ごせるように取り入れてみてくださいね!
今回は、【管理栄養士】が回答しました。