上手にストローで飲めないのはなぜ?

ご飯を食べたり、飲み物を飲むためには、口の中や口周りの育ちがとても重要です。“こうやって食べようね”と伝えても、口の中や口周りがしっかり育っていないと、その動き自体がまだ難しい…ということにも繋がります。
今回は『ストローを使って上手に飲めない』というお悩みについて、言語聴覚士がお答えします。

口周りの育ちは言語の発育にも影響!

近年、ストローを使って上手に飲めないお子さんが増えているように感じます。
ストローを使う時は、【唇を丸くすぼめる ⇒ 唇でストローを支えながら吸う ⇒ 吞み込む】という動きをしています。しかし、唇をすぼめた状態を維持したり、唇でストローを支え続けることが難しいお子さんは、歯を使ってストローを支えます。そのため、ストローにくっきりと歯形が残るのです。

 

飲みものを飲むだけなら、ストローに歯形が付いていても問題がないように思いますよね。ですが、ストローを上手に使うための口周りの動きが出来ないと、言葉の発音に大きな影響を与えます。“音を上手に発音できない”ということは、上手にお話しできなかったり、相手に伝わらずにお子さん自身が“おしゃべりが嫌い”と負担に感じるきっかけになることもあるのです。

 

一見、生活に影響がないように見えるストローも、実は口の育ちを支えているのです。