6月のある日、子どもたちと梅干しを作りをしました。
赤紫蘇を入れない「白干し梅干し」は、材料がとてもシンプルで作りやすいですよ。
作り方と、子どもと一緒に作る時のポイントをまとめてみました。
おうちで過ごす時間が長いこの時期、親子で梅干し作りはいかがですか?
はじめに~作業の流れを子どもに伝えておく~
作業を始める前に、子どもが使いやすい道具と、後片付けを簡単にすませるための準備を整えましょう。動きやすく汚れてもいい服装とエプロンは必須。手洗いをしっかりしてからスタートします。また、子どもにはこれからどんな行程で作るのか、あらかじめ説明しておくことも大事です。そうすることで、子どもも心構えができて、親子で作業がしやすくなります。
材料と道具
【材料】(作りやすい量)
- 梅 約1kg ※1
- 塩 約180g(梅の重量に対して18%の重量 )※2
※1 梅は全体が黄色く熟したものを使います。青い梅だと、梅干しの仕上がりが固くなってしまうので、青梅であれば風通しの良い場所で新聞紙の上に広げるなどして、色が変わるまで数日置いておきましょう。通常は6月上旬から下旬までが一番出回っていますが、7月でもネットで取り寄せると東北地方などの梅が手に入ります。
※2 塩分量が少ないとカビやすくなります。過去には減塩梅干しも作りましたが、塩分18%が失敗しない適正濃度だったため、以来我が家では18%で作っています。
【道具】
- 新聞紙(またはレジャーシートなど作業場所に敷く物)
- 塩を入れる器
- キッチンペーパー
- はかり
- 竹串 ※3
- ジップ式の袋 Lサイズ
- 食品用エタノールスプレーまたはホワイトリカーをスプレー容器に入れたもの ※4
- 干し網またはザル(漬けた後、干す時に使用)
※3 竹串は長くて子どもには扱いにくく危ないため、大人が手を添えて一緒に作業するか、爪楊枝や子どもの手に合ったサイズのピックを用意するとよいです。
※4 消毒用のスプレーは、道具や梅の消毒に使います。市販のスプレーを選ぶ場合は、「食器用」「食品用」と明記されているものを選びます。その他、アルコール度数35%以上のホワイトリカー、その他の焼酎類をスプレー容器に入れたものでも大丈夫です。
作り方
- 梅を水洗いして、キッチンペーパーで拭く。
- 作業スペースに新聞紙など敷き物を敷き、必要な材料と道具を並べる。
- 梅の実を傷つけないように気をつけながら、梅のヘタ取りをする。
※竹串を使う場合は、大人が子どもの手を取って一緒に行いましょう。爪楊枝や短い串の場合も、子どもが怪我をしないように気をつけて見守ってくださいね。
- 塩の割合を正確にするため、梅を計量し直す。
- ④で量り直した梅の重さに対し、18%の重量を計算し、その分の塩を計量する。
- ジップ式の袋を開け、食品用エタノールスプレーを吹きかける。
- ⑥に、④の梅と⑤の塩を入れる。
- 袋の中の空気を抜きながら、封をして、塩がまんべんなく梅全体に行き渡るようにする。
※梅のなり口(ヘタのあったくぼんでいる部分)にまんべんなく塩が行き渡るようにすることが、カビにくくなるポイントです。
- 平らにして、風通しの良い冷暗所で保管する。
数日すると、梅から水分がどんどん出てきます。これを「梅酢」といいます。この梅酢に梅全体がしっかり浸かっていることが大切です。梅酢からはみ出ている梅はカビてしまうので、保存袋を立てたり向きを変えながら保管をします。
梅雨が明けて、ジリジリと焼けるような暑い日が続くようになったら、いよいよ梅を干すタイミングです。
干し方
- 保存袋から梅を取り出し、干し網またはザルに並べる
- 1.を日の当たる場所に、3日間ほど干す
※雨に当たる心配がなければ、毎日取り込む必要はありません
- 干している間、梅の実を上下裏返す(殺菌のため)
保存
3日間ほど干したら、清潔な保存容器(煮沸消毒した瓶など)に入れて、完成です!
梅酢の利用
梅を干した後に残る梅酢は、さまざまなお料理に使える万能調味料になります。ぜひ最後にひと手間かけて、梅干しの副産物も楽しみましょう!
【梅酢の保存方法】
- 梅酢を、コーヒーフィルターやキッチンペーパーで濾して、沈殿物を取り除く。
- 酸に強い調理鍋(ホーロー鍋など)に移し、加熱する。
- 沸騰したら火を止め、粗熱を取る。
- 清潔な容器(煮沸消毒したガラス容器が◎)に移して完成。
※梅酢は金属に触れると褐色するため、蓋も金属でないものが良いです。塩分18%で作る梅酢は冷暗所(または冷蔵庫)で保存できます。一度にたくさんの梅酢を保存する場合は、小さい容器に小分けして保存することをおすすめします。使い始めたら、冷蔵庫保存が安心です。
いかがでしたか?
今年はぜひ親子で梅干し作りを楽しんで、夏の暑さを元気に迎えましょう!
HAPIKUサポーター/よしだまりえ
出産を機に食の大切さに気づくとともに、幼いころからの食習慣の大切さを実感しました。子どもは小さいほど、周りの大人が食べさせるものによって、初めてその食材や味付けに出会うことになります。
産後に栄養士の資格を取得し、今は地域の保育園で勤務しています。
夫、小学生と幼児の子ども二人、職場や地域の方々に支えられながら、日々の食を大事にすることを心がけています。
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