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ジュースを飲むときのルールを決めたり、他の飲み物を試してみましょう。
「甘味」のあるものは、多くの子どもが好きなもののひとつですね。そもそも、甘味に対する感覚は生まれた時から強いので、甘いもの=カロリーの摂れるもの、として本能的に好きになるようにできていると言われています。だからこそ、与えるのに慎重になる大人も多いのですが、遅かれ早かれ子どもはジュースが好きになってしまうものなのです。
お子さんの場合、麦茶の甘味では物足りなくなってしまい、ジュースを欲しがっているようです。保育園では欲しがったとしても出てこないことを理解しているけれども、家ではわがままが通用すると思っていることも考えられます。(もちろん、家では安心して素直に気持ちを表現しているという可能性も)
大切なのは、ジュースをあげるタイミングを決めておくことです。
欲しがるからあげる⇒もらえるまでねだる、もらえないと暴れる⇒仕方なくあげる、といった悪循環に陥ってしまうと、ジュースを飲む頻度は増えていく一方です。「甘いものが欲しい」というお子さんの気持ちを受け入れながらも、あげるタイミングをコントロールしていきたいですね。また、
- 買い置きをしない
- ジュースより安心できて、子どもが好きな飲み物を見つけること
ということも有効です。買い置きについてはお子さんと一緒に買い物する時、ジュースコーナーを避けることが1番です。子どもは大好きなものだと大人より先に見つけておねだりを始めるので、うっかり前を通ってしまうと大変です。目的地へ遠回りになったとしても違うルートを通るようにしましょう。
もし買うことになったら、冷蔵庫の高い位置や奥まった場所に入れ、さらにそれを遮るように他の食品を並べて隠してしまいましょう。それでも子どもは買ったことを覚えていることがあるので、やはりなるべく買わない環境を作りましょう。
我が家では6歳の娘がいますが、基本的にジュースはおやつの一部として1日1回/100mlくらいまで(保育園がお休みの日のみ)、ご褒美、大人が乾杯する時、と決めています。これは子ども用の野菜果物ジュースを飲み始めた1歳くらいからの我が家のルールです。(ご褒美としてあげることもあります)
どうやって1歳の時からこのルールを実践したのか、と言うと、通用するように環境を整えるために、ジュースはできるだけ買わない、買った時は子どもが見えないところに仕舞うようにしていました。また、私が健康のために飲んでいた、甘味の含まれない青汁に牛乳や豆乳を混ぜたものを娘が気に入っていたので、ジュースを欲しがる前にそれをあげて満足させていました。
次に、ジュース以外の飲み物についてですが、お子さんは麦茶以外の飲み物をどれくらい飲んでいるでしょうか。体重が成長曲線を超えているわけでなければ、カロリーは上がりますが成長に必要なたんぱく質やカルシウムの補給源となる牛乳や豆乳をおすすめします。(もちろん、それに代わる栄養価を含むものもOK)
どの飲み物にも言えることですが、冷たくするほど甘味を感じにくくなり、温かくすると甘味を感じやすくなります。なので冷蔵庫から出したばかりの冷えた飲み物ではなく、常温に戻したり、お子さんが飲める程度に温めてあげると、甘味を感じやすくなりますよ。
これらが難しい場合は、一度に飲むジュースの量を減らすことから始めましょう。
- できるだけ小さめのコップやグラスを使う
- ジュースを無糖の炭酸水や牛乳などで割る
小さい容器に注ぐと、少しの量でもたくさん入っているように見えるので、視覚からの満足感を高めることができます。ジュースの割合を減らすということもいいかもしれませんね。ただし、ジュースを飲み続けていることにはなるので、他の方法も取り入れるようにしてくださいね。
管理栄養士の観点からは
- 虫歯や肥満のリスクを高める
- 強い甘さに慣れて薄味を受け入れなくなる
- 素材そのものの栄養素はあまり残っていない(ビタミン、食物繊維など)
- タイミングによっては食事量に影響が出る
こういったことなどから、日常的にジュースを与えることをおすすめできませんが、特に頑張った時のご褒美やイベントなどの時には、一緒に特別感を分かち合うためにジュースを出してもいいと思います。
幼い頃の習慣は成長してからも続きやすく、ジュースに依存するとファストフードや甘いお菓子をを好む傾向が強くなり、必要な栄養が不足するというデータもあります。そういったことからも、お子さん自身がコントロールできないうちは、大人がジュースを飲む時のルールを決め、飲む頻度や量を調整してあげるようにしましょう!
今回は、【管理栄養士】が回答しました。