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牛乳の選び方を変えたり、他の食べ物からカルシウムを摂ってみて。
フォローアップミルクと牛乳では味や風味が異なりますので、味覚が敏感なお子さんほど最初は飲まない傾向にあります。単純に、哺乳瓶で飲み慣れているのでコップでは受け付けない、というケースもあります。
また、牛乳の種類によっても風味に差があります。選ぶ種類を変えてみてはいかがでしょうか?
① 牛乳:牛乳の成分が100%そのまま含まれているもの。
② 成分調整牛乳:水分、乳脂肪分、ミネラルなどを一部除いたもの。
③ 低脂肪牛乳:乳脂肪分のみを一部除き、0.5~1.5%に調整したもの。
④ 無脂肪牛乳:乳脂肪分をほぼ除き、0.5%未満に調整したもの。
⑤ 加工乳:牛乳に脱脂粉乳やクリーム、バターなどの乳製品を加えたもの。
⑥ 乳飲料:牛乳にビタミン、ミネラルを添加したもの。(果汁やコーヒーを加えた嗜好飲料も含む)
また、牛乳の殺菌方法によっても風味や飲んだあとに口に残る後味も変わりますので、こうしたことも選ぶ参考にしてみてください。
- 低温長時間殺菌法
「パスチャライズ(ド)」とも呼ばれ、63~65℃で3分加熱殺菌する方法。熱で変性してしまう品質や風味の劣化が抑えられる。賞味期限は他の方法よりも短くなる。
- 高温短時間殺菌法
72~85℃で2~15秒加熱殺菌する方法。一般的。
- 超高温短時間殺菌法
120~130℃で2~3秒加熱殺菌する方法。一般的。
- 超高温短時間滅菌法
「ロングライフ牛乳」とも呼ばれ、135~140℃で1~4秒加熱することで滅菌(無菌に近い状態に)する方法。常温で約2ヵ月保存できる。
なお、これらの区分は必ずパッケージに表示されているので、今まで使っていた牛乳の種類や殺菌方法を確認してみてください。「低温長時間殺菌法(パスチャライズ(ド)」の「牛乳」を選ぶと、一番自然な風味に近くなりますよ。
それでも飲みたがらない場合には、牛乳の主な栄養となるのはカルシウムなので、無理に飲ませようとせず、他の食べ物から摂れるよう、食事に取り入れてみることをおすすめします。
【カルシウムの多い食品】
- 乳製品(チーズ、ヨーグルト、スキムミルクなど)
- 骨ごと食べられる魚(ししゃも、しらす干し、ちりめんじゃこ、カタクチイワシ、水煮缶など)
- 大豆製品(厚揚げ、がんもどき、木綿豆腐、高野豆腐、納豆など)
- 緑の濃い野菜(小松菜、モロヘイヤ、チンゲン菜、大根の葉など)
- 乾物(ひじき、切り干し大根、いりごまなど)
なお、乳製品以外はカルシウムの吸収率が低いと言われていますが、吸収を高める働きのあるビタミンDも一緒に摂れるよう、次の食品と組み合わせるといいでしょう。
【ビタミンDの多い食品】
- きのこ類(しいたけ、しめじ、きくらげなど)
- 魚類(しらす干し、いわし、鮭、マグロ、青魚など)
- 卵黄
油が加わると、ビタミンDの吸収率も高まります。小松菜としらすの納豆和え+油を少々加えたものや、きのこと厚揚げと大根の葉の煮物のように組み合わせて、おいしくカルシウムを補えるように工夫してみてくださいね。
※今回は、【管理栄養士】が回答しました。