美味しそうに見えるということ
食事をする上で、美味しそうに見えるということは、食欲や消化が促される大切な要素の1つです。料理の美味しさは五感で感じますが、中でも視覚から感じる割合は多いとされています。梅干しやレモンをイメージすると唾液が出てきませんか? この例からも、イメージを含む視覚的要素には、消化が関わっていることがおわかりになると思います。では、美味しそうに見えるのは、どのような色の組み合わせでしょうか?
先ほどの、5つの色の図を見てみましょう。隣り合う色の組み合わせが、美味しそうに見える組み合わせともいわれています。グリーンサラダ(緑)にトマト(赤)、オムレツ(黄)にケチャップ(赤)、ゆで卵(白と黄)、ご飯(白)と海苔(黒)、青菜(緑)の黒ごまあえ(黒)などです。もちろん1つ飛ばした色の組み合わせでも構いません。
隣り合う色は、五行でいう相生(そうしょう)にあたります。相生とは、左隣のグループが右隣のグループを育てたり、助けたりする働きのことを言います。また、五行のすべてが揃うことで、からだの中の巡りがよくなるとも言われています。つまり、五色をバランスよく取り入れることは、見た目の美味しさだけではなく、からだも調えてくれる、まさに一石二鳥の働きがあるのです。
ただ五色をそろえることは、大変そうに思われるかもしれません。難しい場合は、色別の食材表を参考に、三色を目安に考えてみましょう。ゆがくだけのブロッコリー、スナップエンドウ、とうもろこし、またそのまま入れられるきゅうりや、プチトマト、ちくわ、海苔、白ごまや黒ごまなどの食材もうまく利用しながら、手軽に加えられるもので一色でも多く取り入れられたらよいですね。
これからの季節で、取り入れて欲しい色は、緑色や赤色です。夏に不足しがちなビタミン、ミネラル、タンパク質も、緑色と赤色に多く含まれています。五色をうまく活用して、遠足や運動会などに彩りと健康を添えてみましょう。