冬の「鹹味(かんみ)」
黒い食べ物以外に、冬の「腎」を癒す味覚として「鹹味(かんみ)」があげられます。これは、塩辛い味とも言い換えられます。東北地方の味付けは塩辛く、九州では甘味がよく出されますが、これは塩味には熱を逃がさない働きがあり、逆に甘味には熱を逃がす働きがあるからです。冬に熱を逃がさない寒い地方の知恵がしょっぱいお味噌だったり、塩辛だったりするわけです。子どもの場合は、塩分の摂り過ぎも気になるため、お味噌や、お醤油など、伝統的な調味料を使って、塩分が取れるようにするとよいと思います。
1か月前、食卓に並んだおせち料理を思い出してみてください。冬の代表的な食べ物を使った「腎」を癒す知恵がたくさん詰まっていることに気づきます。
そして「腎」を助けるのは、下の図からもおわかりのように右隣の「肺」。ここは「白い色」がよいとされ、大根、れんこん、里芋、くわいなどが含まれます。これらも、おせち料理でよく見かけますよね。
まだまだ寒い日が続きます。冬に負担になりやすい「腎」を養う冬の味覚を、お子さんと一緒に少し意識しながら召し上がってみてはいかがでしょうか。