ある日の保育園の給食風景!

はじめまして。ある保育園で保育士をしているすずちよです!1児の母(すでに大学生)でもあります。保護者の皆さん、毎日子育て楽しんでいますか?子育ては楽しいけれど、やはりどうしても忍耐のいる営みですから、心身ともに疲れが溜まっている方もいらっしゃることでしょう。
このコラムでは、毎日がんばっていらっしゃる皆さんの、特に0~2歳児・乳幼時期の食事についての「たいへん!」「困った!」が少しでも楽になって肩の力を抜いていただけるような、ちょっとしたコツやヒントをお届けしたいと思います。

ひと言でいうと、保育園ではどんなふうに工夫しているの?について、具体的なエピソードを交えて紹介し、そのような場面で保育士がどんなふうに対応しているか、をお伝えすることによって「ちょっと真似してみようかな」「へぇ、そんな視点もあるのね」と、気楽に読んでいただけるような内容にしたいと思います。
とはいえ、子育てにも保育にも正解はありません。「やってみたけど、全然ダメじゃん」ということもあるかもしれませんが、子どもは一人ひとりみんな違う個性と可能性の塊ですから、どうか大目に見ていただければ幸いです。
今日は第1回目ということで、さわりのお話から。

私は今、1歳児クラス20人の担任をしていますが、みんな愛おしく、みんなかわいい。そして、それぞれみんな、手がかかる!!"手がかかる"というと、"困らせる"というニュアンスに取られるかもしれませんが、私はその反対だと思っています。手がかかる、ということにこそ、保育や子育ての醍醐味があるんです!

実は最近、うちのクラスではちょっと保育の流れを変えました。専門的な言葉でいうと、「一斉保育」から「流れる保育(担当制保育)」に変更したのですが、この説明は追々するとして、保育の流れを変更する前のある日の給食の風景です。

 

 

席についてスプーンを持って、いわゆる"お行儀よく"食べている子は約半分ぐらいでしょうか。

ニコニコしながら立ち上がりウロウロ。
お友達の席に遊びに行く子。
おみそ汁とお茶をひっくり返してテーブルの上に水溜まりを作るのを楽しんでいる子。
スプーンを口にくわえて歯をいじっている子。
隣の席の子のおかずに手を伸ばす子。
とにかくごはんしか食べない子……。

 

保育士たちは忙しく立ち回り、
はいはい、自分のいすに座りましょうね
あらら、大洪水だ!ふきふきしなくちゃね
歯が折れちゃうからやめようね
○○ちゃんのごはんはこっちですよ
お野菜もおいしそうだよ、ひと口食べてみようね
もぐもぐ、かみかみおいしいね!

 

一人を座らせると一人が立ち上がる、とにかく大人たちはバタバタと大忙しでした。そこで私たちは話し合って、一斉に食べるのではなく担当の保育士を決めて、一度に2~3人ずつ、落ち着いてゆったりと食べられる環境にととのえました。

 

するとどうでしょう?子どもたちの様子が変わりました。前述のような子どもが激減し、みんな静かにゆったりと座って、それぞれのペースで食べています。保育士が大声を出すこともなくなり、食べこぼしもだいぶ減ったのです。
これはあくまでもひとつの例です。担当制がいい、一斉がダメということでは決してありません。保育園の規模や職員の数、その時々の環境により、一斉に食べた方が落ち着いて食べられるということもあるでしょう。

 

 

どうしてこんなふうになったのか、どんなことを工夫しているのか。そこに、ご家庭でも役立つヒントがあると思っています。何よりも以前と比べて大きく変わったのは大人たちの「動き」と「心もち」でした。

以前から子どもたちに愛情たっぷり、声かけをこまめに丁寧な保育をしていたとは思いますが、何が変わったかって、大人が、ゆったりと動いているんです!ここに、すべての答えがあるような気もします。その工夫の一つひとつは、このあとの回で順次紹介していきますね。

 

今日のヒント:まずは大人がゆったり動く!

 

では次回もお楽しみに!