子どもと楽しむ お祝いごと・行事の食卓 Vol.06 夏の夜空に願いを込める七夕 最終更新日:2024.12.03 7月7日の七夕は、織姫と彦星が一年に一度だけ天の川で会うといわれるロマンチックな日。願いごとを書いた短冊を笹竹につるして星に願いをかける行事ですが、その由来や行事食について紹介します。 目次 日本と中国の風習・伝説に結びつく七夕七夕飾りを作ろう七夕とそうめん七夕の日は、「星空そうめん」星型の型抜きが大活躍!七夕の日のメニューにおすすめレシピ 日本と中国の風習・伝説に結びつく七夕 七夕は、中国古来の「星伝説」と「乞巧奠(きっこうでん)」という風習が、日本古来の「棚機女(たなばたつめ)」という伝説に結びついてできたといわれています。 「星伝説」とは、織姫と彦星にまつわる伝説。仲が良すぎて仕事をさぼるようになった2人は天の川の両岸に引き離され、一年に一度の七夕の夜だけは天の川を渡って再会することが許されました。天の川で輝く牽牛星(けんぎゅう星・わし座のアルタイル)と織女星(おりひめ星・こと座のベガ)が織り成す「夏の大三角形」は、その織姫と彦星の様子を表しています。 「乞巧奠(きっこうでん)」は、織姫にあやかって裁縫やはた織りの腕が上達するように願う中国の行事。祭壇に針などを供え、星に祈りを捧げます。 「棚機女(たなばたつめ)」とは、自分の村の災厄を除いてもらうために、棚(はたを織るための神聖な場所)にこもって衣を織りながら神の訪れを待っていた棚機女という女性の伝説。この「棚機」から、それまで「七夕(しちせき)」と読んでいたのを「たなばた」と読むようになったといわれています。 これらの伝説や風習が結びつき、現在の七夕ができあがりました。七夕の由来を子どもに聞かせてあげながら、一緒に夜空の星を見上げてみてはいかがでしょうか。 七夕飾りを作ろう 七夕飾りをつるす笹竹には神様の力が宿るとされ、願いごとを書いた短冊を飾る風習は江戸時代に生まれました。寺子屋に通う子どもたちは、「〇〇が上手くなりますように」など上達の願いを込めて飾っていたようです。幼稚園や保育園でも七夕飾りを作って笹竹に飾ったりしますが、お家で簡単に作れるものもたくさんあります。小ぶりの笹竹に七夕飾りを付けてテーブルフラワーにし、食卓に季節感を演出しても楽しいでしょう。 1.短冊 願いごとや七夕にちなんだ言葉を書きます。紙の色は、中国古代の陰陽五行説にちなんで青(緑)、赤、黄、白、黒の5色を使います。 2.わっかつづり 折り紙を8等分ほどに切って、わっかにしてつなげれば完成。縁が繋がるようにという意味が込められています。誕生日会やクリスマスパーティなどでも使いやすい飾り付けです。 3.網飾り 折り紙を四つ折りにし、互い違いになるように交互にハサミで切り込みを入れ、広げてのばせばできあがり。幸せをすくい上げられるようにという意味があります。 4.ちょうちん 折り紙を半分に折り、折り目のある方を上に向けます。上から1cm程度残して縦に切り込みを入れたものを開いて輪にし、両端をのりでとめればできあがり。お盆の盆ちょうちんを表し、皆の心を照らす明かりという意味があるそうです。 七夕とそうめん 七夕の代表的な行事食のひとつがそうめんです。その由来には諸説ありますが、中国古来の伝説に、7月7日に死んでしまった子どもが悪霊となって病を流行らせたため、この「索餅(さくぺい)」という菓子を供えて怒りを鎮めたという話があります。この「索餅」がそうめんのルーツとされ、七夕にそうめんを食べるようになったといわれています。 七夕の日は、「星空そうめん」 夏場は食卓にあがることの多いそうめんですが、具だくさんにしたり、炒めたり、アレンジしやすい食材です。七夕の日は、星空を思わせるいろどりを添えて、華やかな行事食を楽しみましょう。 五色そうめんを使う 5色の短冊と同じように、そうめんも5色用意すると食卓がグッと華やかになります。色付きのそうめんを買う場合は、合成着色料を使っているものではなく、天然の着色料を使っているものを選ぶとよいでしょう。調理する際は、やわらかめに茹でて流水で塩分を洗い流しましょう。 天の川に見立てて盛り付ける 天の川に見立てたそうめんに、いろどり鮮やかな具材を盛り付ければ、楽し気な行事食の出来上がり。茹でたにんじんや玉子焼き、ハムなどの具材を星形の型抜きでくりぬいたり、おくらやプチトマトをトッピングしたり、小さな子どもでもできるお手伝いポイントもいっぱい。「織姫と彦星が出会えたね!」など、七夕らしい会話をしながら盛り付けを楽しみましょう。 Recipeイベントレシピ(行事食)星型の型抜きが大活躍!七夕の日のメニューにおすすめレシピ シェア ポスト シェア はてぶ シェア ユーキャンの料理講座 ユーキャンの離乳食・幼児食コーディネーター講座