アトリエのある里山では、ちらほらと雪が舞っています。
先日とあるご夫婦から自家製の餅をいただきました。
ご夫婦とはかれこれ長くおつきあいさせていただいていて、
その人となりに、頭があがらない存在です。
そんなご夫婦がつくった「まるもち」
あまり構えず頂戴したのですが、完全に油断してました。
特に玄米のもち。
最高に美味。
網の上で極力細火の状態でコロコロと転がせてあげるのですが、
飴色の焦げ目から漂うこうばしい香りが癒してくれるんです。
最近鍛え始めた広背筋の疲れをそっと癒してくれるんです。
やさしく包み込んでくれるんです、私の広背筋を。
業務用のガスレンジなので、実は弱火にするのが非常に難しいのです。
絶妙なコツが必要なのですが、
広背筋がここぞと言わんばかりにいい仕事をしてくれます。
俺にも繊細な仕事できるんだぞって。
ああ、相乗効果ってこういうことなのか、仲間って素晴らしいなと感動すら覚えます。
「豚の赤だし仕立て」
味噌汁は赤だし派なんですが、八丁味噌と豚の脂が香ばしい餅との相性が良くて。
口の中で踊るように融合していきます。
焼きたての餅は少しカサついた感じで。
そこに適度な豚の油分がじんわり染み込んでいくのです。
湯上りの乳液状態と私は呼んでいます。
ちょっとしたエロスすら感じてしまいます。
「あんこときなこ仕立て」
もう定番中の定番。
「いちあん」という友人が営むパン屋さんのあんこを取り寄せて、
丹波のきなことあわせてみました。
このパン屋さん実は元和菓子職人さん。屋号からしてもあんこが只者ではないことは想像にたやすいです。
それが夢の共演。
玄米がプチプチいって、ひと噛みごとに私を魅了していくのです。
考えてみれば穀物だけのハーモニーということも興味深い。
それがここまで奥深いものかと感心しました。