「いただきもの 餅編」<br><font>とある日の午前10時47分</font>

アトリエのある里山では、ちらほらと雪が舞っています。

 

先日とあるご夫婦から自家製の餅をいただきました。

 

ご夫婦とはかれこれ長くおつきあいさせていただいていて、

その人となりに、頭があがらない存在です。

 

 

そんなご夫婦がつくった「まるもち」

 

あまり構えず頂戴したのですが、完全に油断してました。

 

特に玄米のもち。

 

最高に美味。

 

網の上で極力細火の状態でコロコロと転がせてあげるのですが、

飴色の焦げ目から漂うこうばしい香りが癒してくれるんです。

 

最近鍛え始めた広背筋の疲れをそっと癒してくれるんです。

 

やさしく包み込んでくれるんです、私の広背筋を。

 

業務用のガスレンジなので、実は弱火にするのが非常に難しいのです。

 

絶妙なコツが必要なのですが、

広背筋がここぞと言わんばかりにいい仕事をしてくれます。

 

俺にも繊細な仕事できるんだぞって。

 

ああ、相乗効果ってこういうことなのか、仲間って素晴らしいなと感動すら覚えます。

 

 

「豚の赤だし仕立て」

 

味噌汁は赤だし派なんですが、八丁味噌と豚の脂が香ばしい餅との相性が良くて。

口の中で踊るように融合していきます。

 

焼きたての餅は少しカサついた感じで。
そこに適度な豚の油分がじんわり染み込んでいくのです。

 

湯上りの乳液状態と私は呼んでいます。

ちょっとしたエロスすら感じてしまいます。

 

 

「あんこときなこ仕立て」

 

もう定番中の定番。

 

「いちあん」という友人が営むパン屋さんのあんこを取り寄せて、

丹波のきなことあわせてみました。

 

このパン屋さん実は元和菓子職人さん。屋号からしてもあんこが只者ではないことは想像にたやすいです。

 

それが夢の共演。

 

玄米がプチプチいって、ひと噛みごとに私を魅了していくのです。

 

考えてみれば穀物だけのハーモニーということも興味深い。

 

それがここまで奥深いものかと感心しました。

 

 

そんな餅に心奪われた日。

 

茶の湯が沁みます。

 

 

 

hibitan009_img02

 

 

清水農場出荷所 https://shimizufarm.stores.jp

いちあん http://www.ichian.co.jp