4月~6月。今の時期は一般的に田植えのシーズンです。あちこちの田んぼには苗が植えられ、きれいな緑色をしています。
我が家の隣も田んぼなのですが、毎晩カエルが大合唱しています。日のあるうちは、娘たちがたくさんの“おたまじゃくし”に興味深々です。このおたまじゃくしたちが全部カエルになったら・・。
想像して、ちょっとゾッとしている私です。
“米”という字は“八十八”と書くほど、お米ができあがるまでには『八十八の手間』、すなわちたくさんの手間がかかっています。
お米づくりというと、まず「田植え」をイメージするかもしれませんが、それまでにもたくさんの工程があります。
まずは「田植え」の時期をめがけて、土台となる「田んぼづくり」が始まります。
田んぼづくりのために必要な作業は色々あります。今回、私も少しお手伝いをさせてもらったのですが、どれもなかなかの重労働でした。
まずは田んぼの周りの道『畦道(あぜみち)』の草を刈ります。
それから今度は田んぼに水を入れ、トラクターという機械を使って、去年の秋の稲刈りを最後に、眠っていた田んぼの土をひっくり返します。
そのあと畦かけをします。
畦かけとは、田んぼの水が外に漏れないように、田んぼの土を盛って壁を作る作業をいいます。
その他にも肥料をまいたり、苗をきれいに植えられるよう(今回は手植えなので)、目印のすじをひいたり。
田んぼの規模や地域、機械植えか手植えかなど、それぞれの条件によって、加えられる手間は多少違ってきますが、こういった様々な作業を経て、いよいよ田植えが始まります。
今年も我が家の娘二人も田植えに参加しました。
さすがに2歳の次女は、泥あそびで終わってしまいましたが、昨年に引き続き2度目の田んぼ体験になる長女は、植え方を説明するとなんとなく理解し、隣で並んで田植えをすることができました。
4歳ぐらいになってくると、この自分たちが植えた苗が、どんどんと成長し、それが最後、お米になり、私たちが毎日食べている「ごはん」になっていくようす、これを少し興味深く観察することができるのではないかなと思っています。
・・なんて言いながら、大人の私の方が、意外と泥の中に入るのを楽しんでいたり、自分たちで植えた苗の成長を楽しみにしていたりします。
今はだいたいの「モノ」が、お金を払えば簡単に手に入れることができてしまいます。
娘たちも、今自分の周りにあるものを、《あたりまえにあるもの》だと思っていると思います。私自身も普段の生活のなかで、ついそういった気持ちになりがちです。
だからこそ、食べものに限らず、自分たちでその「モノ」をつくることを体験し、知ることは、すごく意味のあることだと思っています。
こういった経験から、今よりももっと、自分の周りにあるものに興味をもち、大切にしたり、感謝したりする気持ちを、改めて娘たちと一緒に学べたらいいなと思っています。
よく苦手な野菜は家庭菜園してみよう!と言ったりしますが、これも自分で大事に育ててみることで、野菜に興味を持ち、愛着が沸き、美味しく感じたり、ちょっと頑張って食べてみよう、という気持ちを引き出すことがねらいです。
HAPIKUのサイト内でも時々、体験の企画があがります。
「家で野菜を育てたりするのはちょっと・・」という方は、こういった企画を利用して、親子で楽しんでみてもいいかもしれませんね。