「からだの はんのう」<br><font>とある日の午前11時12分</font>

春という季節に、マスクを連想させるようになったのはいつ頃からだったでしょう。

かく言う私もひどい花粉症でした。

 

「でした」です。

 

里山で暮らすようになってから、かれこれ8年ほどでしょうか。

年々症状が軽くなり、

今年はほとんど何の症状もありません。

 

要因は2つ考えられます。

 

一つは里山の環境です。

 

土があることは大きいことでしょう。

花粉が舞いあがりません。

車通りもなく排ガスもないので、それらの影響も受けません。

今でも都心を車で走る際、窓をあけておくと症状が出ます。

気持ちよく春の風を感じたいのは山々ですが。

 

もう一つは、漆の影響が大きいような気がしています。

 

あくまで推測なのですが。

 

 

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漆(うるし)の「かぶれ」は同じアレルギー症状です。

花粉症と同じように治ることや慣れることはないと医学的には言われています。

しかし、漆の職人は次第に「かぶれ」に慣れていきます。

 

昔の職人は修行にはいるさいに、服用したそうです。内服です。

想像を絶する苦しみでしょうが、それ以降は炎症がでないそうです。

 

私も漆をよくあつかいます。

 

漆部屋にこもって日常的に。

 

漆は湿度60%以上、気温20度以上で固化する不思議な素材です。

そのため漆部屋をもうけて、漆室(うるしむろ)に作品をいれます。

その強度は古墳から発掘されるほど

どの科学塗料より優れていて強固です。

 

なぜそのような条件下で固化するのか。

 

理由は至極簡単です。

 

漆は樹液。樹木にとっての「かさぶた」

森と同じ環境にしてあげることで固まっていくのです。

 

ですので、私の漆部屋は森です。

 

どのように森なのかをご覧いただける機会があるといいですね。

 

 

漆を使った作品たち