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大量でなければ神経質にならなくても大丈夫です。
アルコールは、お子さんやお腹の中の赤ちゃんの成長に影響を与えると言われているので、できることなら避けたいですよね。日本食には欠かせない調味料のひとつ、しょうゆにもアルコールが含まれていると気づき心配になったと思います。今回はしょうゆに含まれるアルコールの役割と減らす方法について、お話しますね。
実はしょうゆの原材料に記載されていない場合でも、アルコールは含まれています。なぜなら、しょうゆは日本酒やワインなどと同じように、酵母を使い発酵させて作られる食品だからです(しょうゆの発酵には、麹菌や乳酸菌なども関係しています)。
アルコールを含むことで品質の低下につながる微生物の繁殖を抑え、おいしさを長持ちさせたり、しょうゆ特有の香りを作り出す役割があります。ちなみに、一般的なしょうゆのアルコールの割合は、約2~3%と言われています。
そのような数値を聞くと、低アルコール飲料と同じくらいと心配されるかもしれませんが、1日の使用量で考えると、たとえば大さじ1杯は、アルコール3%で計算するとアルコールの含有量は0.54gとなります。お酒の場合は、1回に350mlくらい飲むため、同じ濃度であってもアルコール相当量は10.5g。これらを比較した場合、しょうゆで実際に摂取するアルコール量は、とても少ないことが分かります。
妊婦さんがお酒を飲むことで、胎児性アルコール症候群のリスクが上がると言われていますが、産婦人科や母子手帳などには、食品からのアルコールについての注意喚起はされていないと思います。そのことからも、しょうゆに含まれているアルコールを過剰に避ける必要はないと言えます。HAPIKUでは、非加熱のしょうゆを利用したレシピも掲載していますが、安心して利用してくださいね。
もし少量でもアルコールを避けたい場合は、鍋などでブクブクと沸くまで加熱をしてから使用するか、ラップをかけずに電子レンジで温めてみるのはいかがでしょうか。目安は600Wで30秒程度です。温めた後もブクブクした状態がしばらく続きますので、おさまるまで置いておくとアルコールを十分に飛ばすことができるとされていますよ。
塩分の摂り過ぎを防ぐために減塩しょうゆを選ぶこともあると思いますが、塩分を減らした分、微生物の繁殖を防ぐためにより多くのアルコール(約5%)が添加されていると言われています。さらに、原材料にエタノールや酒精などと書かれてある場合もアルコール分を含みますので、気になる場合は同じように十分に加熱して、冷めるまで置いてから料理に使うようにしてみてくださいね。
(大量に摂るのでなければ、同じく気にせずに使用して大丈夫ですよ。)
今回は、【管理栄養士】が回答しました。