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子どもはしょうゆの香りが苦手?

これまで野菜や白米など味付けしなくても素材そのままの味で食べてこれたので、ほとんど味付けなしか、だしや野菜を煮ただしと野菜を和えて食べさせていたのですが、最近食べたがらなくなりました。
しょうゆ等の調味料を少し垂らしたりしてみましたが、しょうゆの香りが嫌なのかますます食べません。徐々に味や香りつきの物に慣れてもらう為にはどうしたらよいでしょうか。また少し加えると味が変わってよいといった食材や調味料等があればご教授頂きたいです。
(1歳3ヵ月・男児)

A

しょうゆの状態を確認し、種類や調理法を選んでみて

お子さんの舌は今、とても敏感な状態なのかもしれませんね。調味料を加えて味付けをすると、味・香り・見た目などが新しい刺激になり、これまで薄味の食事を食べていたお子さんは、驚いて警戒している可能性があります。まずはしょうゆの選び方や使い方を工夫して、食卓に出し続けてみましょう。

 

1.しょうゆを変えてみる
しょうゆは主に大豆や小麦を原材料とし、麹や酵母などによって発酵されることで作られています。独特の香りは発酵の過程で得られるものなので、それぞれ微妙に香りの差があります。香りを売りにしたものから原材料や仕込み時間にこだわったものなど、さまざまです。大きく分けて、こいくち・うすくち・たまり・再仕込み・白の5種類あり、それぞれ地域や料理によって使い分けられていますが、関東では濃口醤油、関西では淡口醤油(薄口醤油)が好まれているようです。淡口しょうゆの方が香りが控えめなので、変えてみると良いかもしれません。ただ、塩分は濃口しょうゆよりやや高いので、使う量は少なめにしましょう。

なお、しょうゆは空気に触れると酸化が進み、香りや味わいが日に日に変化していくものです。開封してから常温で2週間、冷蔵で1ヵ月以上経つとすでに本来のおいしさが失われている可能性もあります。最近は鮮度保持パッケージに入っているものもありますので、パッケージの記載を確認してみてくださいね。

ご家庭によって好みがあると思いますが、どんなしょうゆもおいしいうちに使い切れるサイズを選びましょう。

 

2.加熱時間を延ばしたり組み合わせを工夫する
しょうゆの香りは、仕上げに垂らすよりも調理中に料理へ加えて加熱する方が和らぎますよ。ただ、みりんと合わせる場合は香りが際立つことがあります。また、今までしょうゆだけで味付けをしていたのであれば、みそ、レモン汁、香りのある油(ごま油やオリーブオイルなど)などを加えてみましょう。他の香りが混ざり、香りがあまり気にならなくなると思いますよ。
また、調味料ではありませんが、すりおろしたにんにくやしょうがをほんの少し足してみると、同じような効果が期待できます。

お子さんが嫌がるようになった理由がしょうゆの香りなのかははっきりしませんが、それまで全く触れたことがない香りや味がすれば、驚いて警戒するのは当たり前のことです。子どもは大人よりも感覚が研ぎ澄まされているので、私たちが気づかないような小さな変化も気になるのでしょう。

新しい調味料を使い始める時は、風味付け程度に数滴加えることから始め、慣れてきたら少しずつ量を増やしていくようにしてみてください。この繰り返しで時間をかけながら、焦らずに調味料の利用を進めてみてくださいね。

 

※今回は、【管理栄養士】が回答しました。