Q

調味料の具体的な量を教えてください

調味料をどのくらい使っていいのか分からなくて困っています。ベビーフードは味が濃いと感じるのですが、ベビーフードの味の濃さを目安にしても大丈夫なのでしょうか…。
また、使う調味料や食材の量、調理方法によって変わってしまうので難しいかもしれませんが、目安でいいので色々な調味料の具体的な量を教えていただけると大変助かります。お味噌汁の場合は80ccに対して味噌は2g程度と聞きました。
(1歳パクパク期・男児)

A

ベビーフードよりもやや薄味がおすすめ。

ベビーフードの味の濃さについては、12ヵ月以降のお子さんに向けた商品は塩分濃度0.7%以下に決められています(日本ベビーフード協議会自主規定加盟メーカーに限る)。この濃度はだし汁150gに対して味噌大さじ1/2(=約9g)を溶いたものと同じくらいに当たります。大人にとっての薄味味噌汁といったところでしょうか。ちなみに、だし汁80g(80㏄)に対して味噌2gの場合、塩分濃度は約0.3%です。

このことから、ご相談者は普段からお子さんの味噌汁の濃度にはかなり気を付けていらっしゃるように思いますので、市販のベビーフードの味はとても濃く感じるのでしょう。

 

1~2歳の食塩摂取量は1日3~3.5g(2歳女児は3.5g)未満ですので、1回の食事では食塩量1g未満が目安です。(厚生労働省が定める日本人の食事摂取基準(2015年版)より)

塩分濃度0.3%の味噌汁80gは約0.2gの食塩量に当たるため、それを基準に主菜や副菜の味付けをしていれば、全く問題のない味付けです。(一般的には、主菜の味付けを一番濃くし、他はそれよりも薄めに仕上げると全体の味のバランスがよくなります。主菜は味噌汁よりも少し味付けが強くてOKということです。)

 

【食塩1gに相当する調味料の分量】

※原材料やメーカーごとに差があるので、目安として参考にしてください。

  • 味噌:小さじ1と1/3(約8g)
  • 醤油:小さじ1(約6g)
  • 塩:小さじ1/6(1g)
  • めんつゆストレート:大さじ2(30g)
  • ポン酢:大さじ1弱(17g)
  • トマトケチャップ:大さじ2強(32g)
  • マヨネーズ:大さじ4強(50g)
  • ウスターソース:小さじ2(12g)
  • 中濃ソース:大さじ1強(17g)
  • 顆粒和風だし:小さじ1/2強(2.5g)
  • 顆粒中華だし:小さじ1/2(2g)
  • 固形洋風だし:小さじ1/2強(2.3g)

これらの調味料を組み合わせて、お子さんの1食の食塩が1gに収まるのが理想です。汁気の多い料理(煮物、煮びたしなど)の場合、多めの調味料を使わないと味が調いにくいため、味の濃さは変えずに盛り付け時に汁を減らしてあげれば大丈夫ですよ。

 

べビ-フード個々の塩分濃度は記載されていないことが多いと思いますが、仮に1袋100gのベビーフードが塩分濃度0.7%の場合、1食に2種類お子さんが食べると、食塩量は1食1gを超える計算になります。

このことから通常の食事の味の濃さは、ベビーフードよりもやや薄味にすることをおすすめします。1日3食ベビーフードを与えた場合、1日の食塩の食事摂取基準量を上回ってしまいますが、日常的に継続するのでなければあまり神経質になる必要はないと思います。

手を掛けてあげられる時には塩分量を意識した料理を食べさせてあげればよいですし、外出時や余裕がない時には保存も利いて手間なく使えるベビーフードに頼ってもよいのではないでしょうか。

他にも、カリウムを多く含む野菜類や果物を摂ることで体内の塩分(ナトリウム)の排出に役立ちますので、ベビーフードを食べさせた日にはそういった食材を食べることもいつもより意識するといいですね。

※今回は、【管理栄養士】が回答しました。