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幼児食に移る頃から調理法を広げてみて
保育園での給食調理では、離乳食後期までは均一に加熱しやすいことから、肉・魚はゆでるか蒸し煮をすることが多いです。これは、離乳食ではゆでて加熱をしなければならないということではありません。
では、ゆでる調理と焼く調理では、どのような違いがあるのでしょうか?それぞれのメリットをご紹介しますね。
【ゆでるメリット】
①水は100℃までしか温度が上がらず、温度管理がしやすい。(沸騰の様子を見て、大体の温度がわかる。)
②湯に浸けることで食材全体の表面から熱を通しやすく、均一に仕上がりやすい。
③焦がす心配がない。
④灰汁(あく)・臭みなどを取り除きやすい。
【焼くメリット】
①高温(200℃近く)で短時間に加熱することができる。
②高温で表面をすばやく加熱することで、旨味が外に失われにくい。
③適度に焼くことで、おいしさに繋がる香ばしい香りが生まれる。
これらのメリットを見比べていただくと、食材に慣れさせていく段階の離乳食ではどちらがより好ましいでしょうか?
お子さんの食事では、肉・魚は必ず中心部分の温度が75度1分を超えるように加熱して、生食による食中毒を予防することが必要です。ゆでても焼いても加熱により中心部まで色が変わっていれば、どちらでもよいと思います。
次に、子どもがまだあまり経験していないことから苦味に敏感なうちは、焦げ・灰汁(あく)・臭みなどはとても嫌がります。一度嫌な経験をしてしまうと、口にした食材そのものが嫌いになる可能性が高くなることを考えると、焦がす心配がなく、苦味の元となる成分も取り除けることから、ゆでるという調理は食材に慣らす目的もある離乳食には大きなメリットです。
このことから、離乳食ではゆでる調理を中心にした方がよいと言えますね。
少しずつ多くの食材を口にすることにも慣れ、味の違いなども認識できるようになってくる幼児食では、ぜひ香りにも注目して食事をさせてあげるようにしてください。
というのも、焼き調理のメリットのひとつでもある「香ばしさ」については、お子さんの経験によってしか、香り(匂い)とおいしさの関係を身につけていけないからです。最初から、この香り=おいしい、と本能的に頭の中で結びつくものではなく、実際に嗅いでみて、食べてみて、教えてもらって…という経験を重ねてようやく認識できるものなのです。
食材に慣れる離乳食の次の段階として、より多くの調理法・香りでお子さんの感覚を豊かに育ててあげてくださいね。
※今回は、【管理栄養士】が回答しました。