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食べる量にも個人差がある!適量を知るために“食への意欲”と“成長面”に注目してみて
まだまだ自分がどれだけ食べられるのかわからない年齢のお子さんですので、吐いてしまうのでは…と、お母様がご心配される気持ちもよくわかります。発達に個人差があるように、そのお子さんが必要とする食事量も、お子さんそれぞれで違っていて当然なのです。
お子さんの適量を知るためには、まずお子さんがどの程度食べたがるのかという食への意欲と、体重や身長など成長面に注目するところから始めます。食べることへの意欲がとても高いお子さんなのか?あるいは、意欲はそれほど高くはないけれどだらだらと食べ続けるお子さんなのか?色々なタイプがあるかと思われます。
ご相談内容にあったように、意欲が高いからと言って欲しがる分だけたくさん与えてしまうと、嘔吐や肥満の原因にもなりますので、大人側での調整が必要です。
もうひとつの視点として、成長面への着目がありますが、食事を摂っているにも関わらず身長も体重も伸び悩むようであれば、食事の量を増やすことも大切です。
反対に身長も体重もぐんぐん増えていくようなお子さんですと、エネルギーを多く消費してしまうため食べたがる場合もあります。もし体重だけが増えてしまい、肥満等が気になるようでしたら、炭水化物や甘い果物ではなくにんじん等のゆで野菜を増やし、満足度を上げてみてもいいですね。
そういった点を踏まえて、ご相談者様のお子さんは“体重や身長が標準よりも低い”とのことですので、成長面から捉えると、少し食事の量を増やしてみてもいいかもしれません。
増やし方の例としては
・消化に負担のかかるお肉や油分の多いもの等は避け、野菜や炭水化物の量を少し増やす
・現状の食事の量+デザートとして小さいリンゴ1かけ等、果物を追加
という方法もあります。
また、食事以外の場面でも食べ物を欲しがる様子が見られるようならば、おやつ(補食)として野菜スティックや小さなふかし芋等をあげるのも方法のひとつです。
合わせて大事なこととしては、まだ噛むことが上手ではない月齢だと思われますので、丸呑みにならないように「カミカミ・ごっくん」等、リズムをつけながら噛むことを促してみるのもいいですね。噛むことや舌を上手に使うことはその後の言葉の育ちにも繋がってきますので、ぜひ楽しみながらカミカミを上達させてあげてください。
最後に、食事は一日の中で3回(おやつを含めれば4~5回)もあります。消化器官が未熟であり、些細な事で吐いてしまうことも多い年齢でもあるため、たとえ吐いてしまったとしても、ケロッとしているようならばあまり気にせず、おやつで補う等、一日を通して食事量を捉えていくことを心がけるとよいですね。
※今回は、一般社団法人ぽけっと【臨床心理士】【言語聴覚士】が回答いたしました。