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十分に食べているので、心配しすぎなくてOK!
お母さんがいつもお子さんに愛情をたっぷり注いでいらっしゃるそのご苦労に、本当に頭が下がるのじゃ。質問を読むと「料理が苦手」とのことじゃが、工夫してバリエーションを考えたり、なんとか栄養を…と頑張っていらっしゃるのが分かる。栄養素的には、偏食を心配するほど偏っていないと思うので、まずは安心していただきたい。
肉や魚、豆腐ハンバーグなど、パサパサする食感のメニューは、特に1~2歳では苦手な子も多い。ちょっと硬いな、とか、野菜は嫌い!など、食べられるものが増える半面、嫌いなものが増えるのはごく自然なことなので、心配しすぎないことが肝心じゃ。
「楽しくおいしく食べる」ことで、どんなものでも栄養になるもの。手をかけないものでも、いつも同じものでも、「食べる」ということ自体を拒否しているわけではないので、少しこだわりが強い今は、お子さんが欲しい、食べたいと思うものを食べて、毎日元気に遊び、便や成長曲線に異常がなければ問題はないのじゃ。また「おなかいっぱい」の感覚も、内臓機能が未成熟な年月齢では、まだまだ波があるものじゃ。「おなかいっぱいだからもういらない」という感覚が育っていると受け止めよう。まずは、それだけ多くの種類の食べ物を食べられているということを肯定的に受け止めてみよう。お母さん自身がつらくなると、お子さんも戸惑ってしまうものじゃ。
お母さんが思っている幼児食とはどんなものじゃろうか?本やインターネットに載っている、完璧な一汁三菜を、ぺろりと毎回きれいに食べるお子さんも、もちろんいるかもしれないが、食べなかったり偏っていたりすることがむしろみんなの悩み。
お父さんお母さんが食べているものを子どもは見ている。興味がなさそうでも、目で追っていたり。食卓に並んでいるだけ、においだけで、食べなくてもOK、と肩の力を抜いてみよう。一口でも食べられたら「おいしいね」と、認めてほめてあげる経験が、きっとお子さんの健やかな成長につなっがっていくじゃろう。
野菜をパンケーキに混ぜると食べるとのことじゃが(もちろんそれでもOK)その食材そのものの味を知らせていくのも大事。いまは嫌いでも、成長とともに食べるようになるものじゃ。
ゆっくりあせらずひとつひとつ。何かのきっかけで味を知ったら、「もっと色々食べてみたい」と興味も広がっていくもの。それはまだまだ先のことかもしれないが、明日急に食べ始めるかもしれない。楽しみに待っていよう!
(グローバルキッズ保育園 園長)