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白いごはんを食べることができているなら大丈夫、今いっときのこと、と気持ちを楽に。お子さんの全体的な健康状態を観察して様子をみましょう。
毎日お子さんのことを考えて頭を悩ませているお母さんの姿が目に浮かびます。がんばっていらっしゃるのですね。本当はいろいろな食材をバランスよく食べてほしいところですが、きっとお子さんの中で、「今は食べたくない」という気持ちがあって、食べないとお母さんは困った顔をするし、でもごはんの時間には食べなくちゃいけないし、ますます意地を張っているのかもしれません。2歳児さんによくみられる行動ですね。
「白いごはんしか」ということですが、「何も食べられない」のではなく「白いごはんは、食べることができている」という視点でとらえてみましょう。長期的な視野でみると、一生白いごはんしか食べない、ということではありません、一時のこと、と思って少し気持ちを楽にしてみましょう。とはいえ、「栄養が足りていないのではないか」「親戚が甘いお菓子をあげてしまうから…」というご心配は消えることはないと思います。
まず、「食べる」ということ以外の、毎日のお子さんの様子はいかがでしょうか?子どもが健康かどうかは、「食べて、寝て、遊んで、出して、笑顔があるか」という24時間の視点で見ていきます。夜はぐっすり眠れていますか?遊びこめていますか?排せつはどうでしょう?そしてお子さんは笑顔で過ごせていますか?その視点で見て、トータルで健康であれば、様子を見て大丈夫だと思います。ただ、水分が不足しないように、配慮してあげてください。水分不足にならないよう、甘いジュースや牛乳(牛乳は水分の代わりにはなりません。腎臓や肝臓に負担がかかりますので1日400ccぐらいまでにしましょう)ではなく、麦茶や白湯を与えるようにします。食事の時間はどのぐらいですか?だらだら食べに注意して、食べなくても、20分なら20分と決めて下げるようにし、お腹が空いたという感覚が身につくようにします。
また、周りの大人の方がアイスやチョコをあげてしまう、というのも悩みどころですね。これは裏技?ですが、「歯科検診で『虫歯があるから甘いものは控えるように』と言われてしまったので、今食べられないんです」と言ってみるのはいかがでしょうか?(言うタイミングがあればですが…)または旦那様やおじいちゃん経由でお話してもらって理解していただく、というのは難しいでしょうか…いずれにせよ、周りの大人の理解が求められるところでしょう。難しいとは思いますがぜひ勇気を出してお話されてみてください(もちろん、お母さんのストレスになるようでしたら無理することはありません!)
何をおいても、まずは大人が食事を楽しむこと。楽しく食べる大人の様子が心地よくて、ごはんの時間が楽しみになります。時には日常から離れて、お母さんと二人でお出かけした先で、「今日は特別よ」とお子様ランチを食べてみたり、お子さんのいるご家族と一緒に会食をするなどして、いろいろなものを食べている子どもと触れ合ってみるのも、とても良い刺激になります。ごはんだけでなく、おかずもおいしそうに食べるお友達やお兄ちゃん・お姉ちゃんの様子を見て、食べる楽しさや「食べられるってかっこいい」という気持ちを引き出せるかもしれません。
ご心配が続くようでしたら、お子さんのことをよくご存じのかかりつけ小児科医や、役所の保健師さんにご相談を。「子どもの食事相談室」などの相談日を設けている自治体もありますよ。どうか、お母さんの気持ちが楽になりますように、心から応援しています!
(グローバルキッズ園長・看護師)