人間は、水なしでは生きられない。
水の大切さを、子ども達に。
今年は梅雨時期の降水量が少なく、首都圏の水がめであるダムは軒並み水不足で、取水制限も行われましたね。水は貴重な資源であることを、改めて考えさせられます。
なんといっても、人間の体は、そのほとんどが水でできています。
前回お話ししたように、水の安全や種類について知ることも必要なことですが、水そのものの大切さを未来を担う子ども達に伝えていくことも、大人の責任であると思います。水を知ることは、食を知ることでもあり、自然や地球環境を大切にする心、豊かな情緒や想像力を育てることにつながっていきます。
日本の国土は、その約75%が山地。降った雨は地表を下り海に流れこむわけですが、その一部は、森の木々や大地に蓄えられ、あるいは地中深く浸透し、長い年月をかけて濾過され地下水になります。
川は雨が降らない日も、枯かれることなく流れているのは、森や土にしみこんだ地下水がゆっくりと流れ出てくるからです。貴重な水資源を貯える自然の機能。海、雲、川、山、森林。私たち人間は自然の一部であることを教えてくれます。
水は、すべての生物の命の源、野菜も魚もお米も、そして人間も、水なしでは生きられません。
蛇口をひねれば、あたりまえのように、きれいな水を欲しいだけ手に入れることができる日本。
世界では、地球の人口の約9パーセントにあたる約6億6000万人の人が、きれいな水を手に入れられない状況にあるそうです。特に、抵抗力の弱い高齢者や乳幼児が犠牲になっています。不衛生な水を口にすることで、たくさんの子どもが今日も亡くなっているという事実です。
川の絵本で水の旅を楽しむのはいかが?
日本に住む私たちは、水のありがたみ、大切さを忘れてしまいがちですが、例えば絵本で学んでみるのも楽しいですよ。
■川の絵本あれこれ
「水道の水はどこからくるのかな?」「川の水をきれいにするにはどうしたらいいかな?」など日常の何気ない話題から、子どもも大人も想像力の翼を広げてみてはいかがでしょうか?