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好きなだけ与えるのはNG。ごはんと塩分のバランスを考えていきましょう。
家では気を付けていても、保育園など他のところで味を覚えてきて、それが好きになってしまうことはよくあります。今までと違う好みになってしまうと困ってしまいますよね。パンはやわらかくて、あまり噛まなくても飲み込みやすく、味も付いているので、ごはんよりも好きになったのだと思います。
ちなみに、食パン6枚切り1枚当たりに含まれている食塩量は、メーカーにもよりますがだいたい0.7gです。2歳男児の場合、1日の食塩摂取量の目安が3.0g未満ということを考えると、組み合わせるおかずやパンの量によっては簡単にオーバーしてしまうのです。
そういうことから、パン食を取り入れる場合は一緒に食べるおかずや前後の食事で、より薄味に配慮したメニューにした方が良いと言えますね。保育園の給食は栄養管理がされていると思いますので、パンが主食の時の献立ではどのようなものが提供されているのかを参考に、真似をしてみるのはいかがでしょうか?
<パン食を取り入れる場合のポイント>
- パンを食べた日は、他の食事で塩分を少なめに調整する。
- パン食が連続しないようにする(曜日を設定したり、〇日置きなど)
また、パンはよく噛まなくても味が分かりやすいのですが、ごはんも口の中で細かくなるまでよく噛んでから飲み込むようにさせると、甘味を感じやすくなりますよ。実際に、普段通りに噛む時とその2倍の回数を噛む時の味の違いを試してみてください。大人でもびっくりするほど、ごはんの甘味を感じられますよ!ごはんを噛む回数に意識を向けてみると、その美味しさに気づき、食べてくれるようになるかもしれませんね。
もしご家庭であまりパン食を取り入れたくないのであれば、「パンが食べられるのは保育園に行く時のお楽しみだよ」と伝え、家ではごはんを出すようにしてみてください。また、少しでもごはんを食べてもらえるようにと、ふりかけや炊き込みごはんなどで味付けをするという方法もありますが、その場合味が付いていないと食べなくなってしまう可能性があります。
<ごはん食を続ける場合のポイント>
- 焼きのりを添えてあげる(ちぎったり、包みやすい大きさにカット)
- 茶碗に盛らず、ラップに包んで小さなおにぎりにしてあげる
- おかずの一部をおにぎりの具にする
など、塩分を加えなくてもごはんが楽しめる方法はいかがでしょうか。
最初はあまり進まないかもしれませんが、少しでも食べてもらえたらOK。おにぎりは量が少なくても良いので、お子さんが完食できる小さめサイズにしてあげましょう。きっと、「全部食べられた」という達成感から次も食べてみよう、と思うきっかけになりますよ。
私の娘も小さい頃からパンやパンケーキが好きです。でも、好きだからといって毎食出すわけにはいきませんし、本人が好きなものを全く出さない、というのもかわいそうだったので、毎日続かなければOKとし、食べる時は必ず野菜やたんぱく質が入ったおかずや汁物も一緒に出して、バランスを取るようにしています。また、あまりごはんが進まない時に、焼き海苔やラップおにぎり作戦を取り入れると、よく食べてくれます。
体に良い悪いだけで判断せず、偏りなくいろいろな食材を口にする機会を作っていってあげてくださいね!
今回は、【管理栄養士】が回答しました。