A
体重の増え等に問題がなければ、栄養バランスより食べられる物の幅を広げていきましょう。
離乳食も完了期(後期)になると口の中の感覚も育ち、食べ物の味や触感がよくわかるようになってきます。すると出てくるのが“好み”です。今までは何でも食べてくれたのに、好みの味や感触が分かるようになってくると途端に食べなくなってしまう、なんてこともよくあります。
食事が嫌いになってしまうことは避けたいので、お母さんがすでにやっていらっしゃるよう、おにぎりの具材に色々な食材を入れてみる等の無理強いしない程度の工夫はとても良いかと思われます。スープ等汁物を食べるお子さんなら具材として様々な食材を入れてみるのもひとつですし、お子さんはバナナが好きということなので、ほうれん草パウダーや粉末青汁(少量)等を使用してバナナ蒸しパンを作ってみてもいいかもしれませんね。
また1歳になると歩き始めるお子さんも増えてくるので、それにつれて日常の中で触れる刺激も増え、遊びの幅もぐっと広がります。そうなると食事の場面でもすぐに遊んでしまったり、他の物へ目移りしてしまうこともあるでしょう。ましてや元々食事への興味が薄いお子さんとなると、さらに食べなくなってしまうこともあるかと思われます。
遊びたい気持ちが強いお子さんならば、全部食べると動物の顔が出てくる等展開を楽しめる食器を使用したり、盛り付け等見た目を楽しくしてあげることで食べてくれる場合もあります。
好きな物しか食べない、となると栄養バランスも心配になるかと思いますが、体重の増え等に問題がなければ、1週間単位などで厳密に栄養バランスを考えずに、少しずつ食べられる物の幅を広げていくことを目指すほうが良いかと思われます。
食事はこの先もずっと必要になります。一時期食べなかったとしても、長い目で見て食事を楽しめるようにしてあげることも大切です。食器や調理の工夫等を取り入れながら、親子で食事の時間を楽しく過ごせるとよいですね。
※今回は、一般社団法人ぽけっと【臨床心理士】が回答いたしました。