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離乳食中期はおかゆを丸呑みします。
9ヵ月のお子さんで、離乳食も中期に進み主食が7倍がゆになったりと、さまざまな食材も試され“食べる”ことに慣れてきた様子ですね。お子さんの状況を見ながら、食事が楽しくなるよう気にかけていることが伝わってきます。
かぼちゃや魚は口や舌を動かして食べているので、少しの固さがあるものは舌と上あごを使って飲み込みやすくし、食べているようですね。一方で、7倍がゆのように水分量が多い食べ物は、口を動かさなくても飲み込みやすいため丸のみしやすい、と考えられます。
それが気になる場合は、1口ずつお口に入れる量を減らしてあげると、唾液と混ぜてからの方が飲み込みやすいと感じるようになりますよ。それでも飲み込んでしまうようであれば、おかゆを少し固くしてみましょう。
そうすると、お子さんは「あれ?塊(固さ)があるぞ?噛まないと!」と感じ、もぐもぐしてみようという意欲に繋がりやすくなりますよ。今は少し塊がある物の方がしっかりと舌と上あごで唾液と混ぜて食べられていますので、今後もさまざまな食材に挑戦していく中で固さや与える量の調整をしていけると、さらにカミカミごっくん(咀嚼と嚥下)が上手になっていくのではないでしょうか。
離乳食中期は、フォークで潰せる硬さの物を舌と上あごで潰すことが上手になるために練習している段階です。この頃に“口を閉じる→口周りが数回動く→あごが下がり飲み込む”という動きができるようになると、上手に飲み込めていると考えられます。口を動かして舌とあごを動かすことは、食べ物を飲み込みやすい形に噛み砕き、唾液と混ぜて飲み込みやすい形に変えていく、いわゆる“カミカミ(咀嚼)”の土台づくりをしているのです。
食べるための“口の土台”を作っている段階ですので、安全に飲み込めているかを見守りながら、噛み方や口の動きは「もぐもぐ、おいしいね」と親御さんが一緒に口を動かして見せてあげることも、“ママやパパと同じように食べてみたい!”という意欲に繋がっていくと思われます。
さまざまな味や固さ、感触の物を食べて味わう体験を、親子で楽しいお食事の時間の中で重ねていけるといいですね。
※今回は、一般社団法人ぽけっと【言語聴覚士】が回答しました。