「百町森」は子どもの本とおもちゃの専門店です。
「子どもは遊ぶことで成長する」という考えのもと、キャラクターものでも「知育」でもない、ロングセラーの絵本や木のおもちゃを中心に販売。子どもの成長を助け、遊びに集中できる落ち着いた環境づくりのお手伝いもしています。
また、たくさんの絵本やおもちゃのオリジナルパンフレットを作っていて、子育てや保育の文化・情報を発信しています。
<子どもの本とおもちゃ 百町森>
http://www.hyakuchomori.co.jp/
絵本
子どもの心に「サンタクロースの部屋」をつくってあげよう!
クリスマスの本って、あまりにも多くて、どれを選んでよいか迷ってしまいますね。今回は、とくにお薦めのクリスマスの本をセレクトしてみました。
幼い日に、サンタクロースを信じることは大切です。心の中にサンタクロースを収容する空間をつくり上げた子は、やがてサンタクロースが出ていってしまっても、それに代わる新しい住人(不思議やファンタジー)を受け入れる空間だけは残るから──。(序文より柿田要約)
こんな序文から始まる『サンタクロースの部屋』。まずは、子どもに良い本を与えたいと願うお母さんや保育者に是非、読んでいただきたい、大人向けの本からご紹介します。
『サンタクロースの部屋』
日本の児童図書館員の草分け的存在、松岡享子氏が、子どもと本が楽しく出会うためにはどのようなことが大切かを、実際に出会った子どもやお母さん方とのエピソードも交えて語った評論集。その全体から、本と子どもへの深い愛情が伝わってきます。1978年の発行以来、長らく読み継がれてきたロングセラーの改訂新版。時代の変化に合わせた表現の改訂や理解を助ける言葉を加え、「子どもの本とお話のリスト」も付いて、いっそう読みやすくなっています。(版元解説より)
本の読み方、選び方など、子どもの読書について最も基本となる考え方が書かれていて、良きアドバイスとなること請け合いです。
『さむがりやのサンタ』
サンタクロースの長い一日を、コマ割りの漫画のような形式で描いた超人気の傑作絵本。サンタがどうやって世界中の子どもたちに贈り物を届けているのかがコミカルに描かれています。子どもがプレゼントのお返しに用意したお酒を「けっこう、けっこう」と言って飲むサンタ。朝になって牛乳配達の人が「まだ終わらないのかい?」と尋ねたりするところがいかにもリアルで面白い。
『クリスマスってなあに?』
イギリスで1946年に刊行された、クリスマスの楽しみ方を伝える本が、色鮮やかな日本語版となって復活! 冬の楽しみといえば、なんといってもクリスマス!? でも、そもそもクリスマスっていつから始まったか、どんなことが起きたのか知っていますか? 子どもに訊かれたり、自分でも知りたいと思ったら、この絵本の出番です!
キリスト誕生からクリスマスを迎える準備、お祝いの習慣、サンタクロースに至るまで、クリスマスが何の日なのか丁寧に語られています。テディ・ロビンソンシリーズの作者による宝玉の一冊です。
『サンタクロースと小人たち』
北欧の村で、大勢の小人たちと一緒に生活し、プレゼント作りに励むサンタの一年間を楽しく描写した絵本。
サンタクロースの住んでいる家、毎日の生活の様子、どうやって世界中の子どもたちにプレゼントを用意するのか……。そっか、サンタクロースを手伝う小人がいたんだ! なんてったってサンタクロースの本場、フィンランドのお話なんだから絶対確かに違いない!?と思える程の細かい描写が素晴らしい。どのページをめくっても細部まで丁寧に描かれていて、見飽きることがありません。子どもも大人も、何度読んでもその都度、新しい発見がある楽しい絵本です。
『クリスマスのまえのよる』
クリスマスの前の夜、パパが外を見たら、赤い服着た ちょっと小太りのサンタが、8頭のトナカイにひかれたそりで 空からやって来た。煙突から入って、靴下にプレゼントを入れ……。
これは、父親という立場から、ベッドで眠る子どもたちへ語りかけた、お馴染みムーアの有名な詩。大勢の絵本作家がこの詩に絵をつけていますが、デュボアザンの絵はピカイチ! 靴下に入りそうな細長い判型、それを活かした構図と配色に拍手を送りたくなります。こみやゆうさんの訳も素晴らしく、クリスマスが過ぎてから読んであげてもいい絵本です。