風邪などの症状は、体を守る力
体にウィルスや菌が入ってきた時、くしゃみ、咳、鼻水、熱、下痢などで体を守ろうとします。
ウィルスを流すため鼻水を出したり、菌を殺すために熱が出たり、風邪の症状は、体の自然な防衛反応であり、体自身の治そうとする力です。ただ、症状が強いと体力を消耗してしまいます。熱が高くて水分が取れない、咳で夜眠れないなどがあると、戦う力も弱くなります。そういう時には、食材や薬の力を借りて、症状を和らげ、ウィルスや菌に負けないよう応援してあげましょう。
台所は薬の宝庫
食べ物が薬になると聞くと「漢方」や「薬膳」を思い浮かべる方もいらっしゃると思います。元々どの食材にも特性や作用があり、スーパーで並んでいる野菜にも薬の代わりになるような食材があります。何気なく食べている食材の力を活かして、咳を和らげたり、熱を下げたりなど症状を緩和させる方法をご紹介します。薬を使うほどではないけれど、症状を緩和させてあげたい、夜間などで薬が手元にない時などの参考にしてみてください。また、子どもは本能で必要なものを選びます。不要な時は口にしないことがありますが、その際は無理にあげる必要はありません。体調によっても、選ぶものが変わるのも興味深いものです。
症状を和らげる昔ながらの知恵
風邪の引き初めに「梅醤番茶」
咳には「置き玉ねぎ」や「蓮根湯」
喉の痛みに「はちみつ大根」
鼻水には「ネギ味噌湯」
発熱には「りんご」
中耳炎には「利尿作用の食材」
子どもが飲みやすい黒豆茶などで尿をよく出るようにするとよいでしょう。
「風邪のサインの見つけ方」の利尿作用のある食材リストも併せてご参照ください。
〉東洋医学からみた子どもの食育Vol.5「風邪のサインの見つけ方」
胃腸炎には「梅」
梅干しを作る時に出てくる梅酢を水で薄めたものを頂きます。より濃厚な梅肉エキスというものもあり、天然の抗生物質とも言われています。梅酢は市販のものでも大丈夫です。
ここでご紹介した以外にも、日本に昔から伝わる食材を薬のように使う方法はあります。
是非一度試してみてくださいね。