<font>料理研究家・浜田先生に聞く</font><br>
子どもの野菜嫌いの原因と対策

近年、共働き世帯の増加から、子どもの食にまつわる問題は多様化しています。5月にトレンド総研から発表された「子どもの食育に関する意識・実態レポート調査」によると、10年前と比べ偏食の児童が増えており、学校給食で食べ残しが多い献立1位は「野菜メニュー」ということがわかりました。こうした中、現在注目を集めているのが、子どもを野菜好きにするためのトレーニング =『べジトレ』です。

HAPIKUの栄養相談室へも、「とにかく偏食で困る」「白ごはんしか食べてくれない」「トマトやピーマンを食べない」など、お子さんの食に悩むお母さん方からの切実な相談が多く寄せられています。そこでHAPIKUでは、子どもの食育事情に詳しい、栄養士・料理研究家・食コンサルタントの浜田陽子先生協力のもと、『べジトレ』をテーマに連載を組むことにしました。

1回目の今回は、浜田先生に子どもの野菜嫌いの原因と対策についてお話ししていただきました。

「何をすれば良いかわからない」の声が8割超え

vegetore001-01d前述のトレンド総研調査によると、3~5歳の子どもを持つ母親へ、「小学校にあがる前に、子どもが嫌いな野菜を克服できると思いますか」と聞いたところ、「克服できそうだ」との回答が半数未満(48%)に対し、「克服できるとは思わない」(52%)との回答がそれを上回りました。

また、「子どもの野菜嫌い克服のために何をすれば良いかわからない」と答えた母親は83%に上り、野菜嫌い克服に向け家庭での食育が重要であることは理解しつつも、具体的にどうすれば良いか悩んでいる母親が多くいることがわかりました。

 

 

【参考】
同調査では、小学校の現役教員にも聞いています。

・10年前と比べ「偏食の児童が増えている」と8割の教員が回答

・給食において食べ残しが多い献立・食材は「野菜メニュー」が1位

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野菜が食べられない/苦手な児童へは、「頑張って残さず食べるよう指導している」という教員が68%に。しかし一方で、「近年は家庭での食育が不足していると思う」との回答が92%に上りました。「小学校入学のタイミングで野菜が嫌いな子どもは、その後の克服が難しいと思う」(74%)などの声も多くあがり、学校だけではなく家庭でのトレーニングを望む教員の実態が浮き彫りになりました。