真夏にもかかわらず、少し冷たく感じるほどの風が森の奥からやってきます。
アスファルトが少ないこの辺りでは、随分と艶やかでひんやりと感じるのです。
数年前に、とある教育大学で期間限定の講師をさせていただいたことがありました。
地元の子どもたちも交えたなかで実践も含めた講義です。
ものづくりを切り口にして、子どもたちとの「育む」に焦点をあてます。
数日が経ったところで、気がついたことがありました。
学生が使う共感の言葉の8割以上が「かわいい」であったことです。
日本語のみならず、多くの形容詞・副詞や比喩表現が世界に溢れています。
「いとおしい」
「こいしい」
「つれない」
「ひまわりのような」
例え、分かりづらい難しそうな表現でもあえて使ってあげると面白い反応が返ってきます。
「せんない」
「けだかい」
反応が返ってこなくても、周囲のおとなたちが楽しく言葉を使っているだけで雰囲気は変わってきます。
時には英語やドイツ語などを交えてみても大変おもしろいコミュニケーションがとれます。
言葉なんて誰もがゼロから始めるものですから、
知っている言葉だけを使うより、
知らない言葉遊びをたくさん体験したいものです。
言葉は生き物のようで
言葉は生き物のようで
時代とともに解釈や使い方が変化していく様も大変興味深いものです。
正解などあって無いようなものなのかもしれませんね。
「言葉」が生まれたのは
風の音や、雨音などの自然現象を擬音化したものが始まりだったのでは
と聞いたことがあります。
伝えたいことは何なのか
共感したいことは何なのか
今日、軒先を流れている風のように
心地よい言の葉を交わしたいものです。