私は今、3歳の娘の食事に悩んでいます。
管理栄養士というと、自分の子どもの食事に悩むことはないと思われがちです。
実は過去に、歯医者さんで似たようなことを思って聞いてみたことがあります。
『歯医者さんも歯医者に行くことがあるんですか?』
すると答えは、『歯医者だって虫歯になることはありますから、歯医者に行きますよ』でした。
それを聞いて、なんだか安心したのを覚えています。
うちの下の娘は3歳になりました。色んなことが自分でできるようになり、自我がはっきりしてきた半面、まだまだ甘えたい、そんな3歳児です。
わが家の平日の食事は、ほとんど2人の娘と3人で食卓を囲みます。
最近の娘の食事のようすの特徴
・好きなものから食べる
・はじめは上手にお箸で食べる
・がしかし、わりと早い段階で食事のスピードが落ちる・・
・苦手そうなものは自分からは食べない
・ごはんを食べるのは遅いけど、おかしを食べるのは早い(笑)
色々と工夫をしたり、言葉がけをして、なんとか毎日食事が終わるのですが、終わったあとの疲労感はなかなかのものです。
つい先日の話です。
私はその日なんだか頭痛がしたり、身体がダルくて調子が悪いなぁと思っていました。
そして夕飯の時間。
食事をはじめたタイミングで急な電話が入りました。
そして話をしている間に子どもたちは好きなものから食べはじめ、電話が終わったころにはもう『ごちそうさま』の雰囲気・・
お皿を見ると、ごはんとメインの料理は空っぽ。残されたみそ汁と煮物。
もう食事は終わったとばかりに、席をたって遊びはじめる2人の娘たち。
『ちょっとちょっと!こんなにまだお皿に残ってるのに、なんで遊んでるの?!』
『もうごちそうさまなんやね?!』というと、
『まだ食べる~!』と席に戻ってきます。だけどちょっと食べてはまた遊びます。
『もういいわ。ママせっかく作ったけど、もうおかたづけします』と言うと、4歳の長女は『食べる!』と言ってやっと食べはじめました。
さて、次女は?
『はい、ごちそうさまでしたっ♪』
…いやいやいや、上手に手を合わせてごちそうさましたけど違う違う。そうじゃなくって食べてもらいたいんですけど、、と思いながら頭が痛い。
食事の時間が終わってから『そういえば今日は、なんか美味しいお菓子をもらってたんや!』と私。
『やった~~~~!』と娘たち。
『え?お腹いっぱいって言ってごはん全部食べれんかったのに、お菓子が入るお腹あるの?』
『わたしはごはん全部たべた!!』と長女。
『いやっ!!!おかし食べるの!!!』と次女。
そこから次女としばらくやりとりしましたが、お話ししても聞いてるようで聞いていない・・途中で全く関係ない話をしてきたりして「ちゃんとママのお話し聞いてる?」と何回言ったか。。
実は毎回こんなやりとりの繰り返し。
次女は「なぜダメなのか」「なぜそうしなくてはいけないのか」ということが理解できていない、というよりは「ダメなのはわかっているけど、そうしたくない、そうしたいと思っていない」今そんな感じです。
皆さんは子どもが悪いことをして叱ったとき、子どものどんなようすで「ことばが届いたな」と感じますか?
私は体調が悪く、イライラとしていたその日、最後はことばで次女を泣かせてしまいました。
次女は反省して泣いたのではありません。怒られて悲しくて泣いたのです。
そんな泣き顔をみながら「わたし、なにやってるんだろう・・」と思いました。
少し落ち着いてからまた、お話しをしました。
抱きしめて、背中をなでながら、目をみて。
「なんで怒られたんやと思う?」
「ごはんはたくさん残してもいいの?」
「〇〇ちゃんはどうしたかった?」
3歳児なりに、一生懸命こたえます。
「おこられて悲しかった?」
「ごめんね、いっぱい怒って。」
すると次女は、ちょっとつらそうな顔をして、うなずいて抱きついてきました。
そのあと元気を取り戻してお風呂に入り、次女にクイズを出しました。
「〇〇ちゃん、クイズね? ママは、〇〇ちゃんのことが・・ 好きでしょうか?嫌いでしょうか?!」
するとすかさず「好き!!!!」と答えました。
ごはんをきれいに食べてほしい。
食事中立ち歩かない。
もちろんこんなこともちゃんと教えてあげないといけないことです。
だけど、どうしてそれを教えてあげたいと思うのか。
それは子どもへの愛情があるからです。子どものことが大好きだからです。
“イライラしながら伝えることでは、きっとない”・・なんだか反省しました。
イライラして伝えても、結局効果はほとんどありませんでした。
お互いイヤな気持ちで食事が終わります。
それならゆっくりでもひとつずつ伝えていけばいいのかもしれません。
娘は、「見といてよ~っ」と言って、得意げに野菜を食べる様子を見せてくれたりします。
見ていてあげると食べます。見ていてほしいのでしょう。
この日は娘をたくさん怒ってしまいましたが、食事中に電話に出た、私だってわるいのです。
今日の夕飯は少し量を減らして、そして次女をしっかり見てあげよう。
全部食べられたね!を一緒に喜べる日にしよう。そう思います。